※このコラムは2016年09月15日に掲載されたものを再掲載しております。
「深夜食堂…」
ヤクザの剣崎;『ビール、卵焼き…』
マスター;『あいよ!』
オカマの小寿々;『マスター~ん、わたしにも玉子焼き、ちょうだぁ~い!』
マスター;『あいよ!!』
昭和の香りが色濃く残る「新宿ゴールデン街」の裏通りで、午前0時に開店して午前7時には閉店する定食屋の物語。
のれんに“めしや”とあるが、壁にかかっているメニューは“豚汁定食”しか書かれていない。しかし、希望する料理を言えば、材料さえあれば大抵の料理はマスターがこさえてくれる。いつしか常連客はこう呼んだ……『深夜食堂』。
「あさりの酒蒸し」、「缶詰」、「冷やし中華」、「肉じゃが」、「ギョーザ」…
料理名が毎回のタイトル名となり、その料理がストーリーのネタにもなる。
ちっぽけなめしやのカウンターで、男と女の悲しくて切ない、しかし愛が絆を保ち、さも世間でありそうな話を、泣かせて、楽しくおかしく、人情味あふれる名脇役たちがきっちりと盛り上げて、顔の左半分に大きな刀傷がある、過去を背負いながらも心温かいマスター役の小林薫が、毎回美味しい料理のように調理してまとめていくドラマ…
原作は、安部夜郎のビックコミックオリジナル『深夜食堂』で、「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(主演;リリー・フランキー)で日本アカデミー賞を総なめにした松岡錠司がメガホンを握り、TBSなどで午前0時以降の深夜帯に放送されたにもかかわらず人気を博し、その後映画化もされた傑作。
今年11月5日には、脇役に佐藤浩市らを加えた『続・深夜食堂』が全国公開を予定し、10月21日にはNetflixでTV版が世界190ヶ国で同時配信も決まったそうです。
大変前置きが長くなりましたが、8月中旬にメンタワイへのボートトリップに行ってきました。

世界のサーファー憧れのレフト“マカロニ”
この『深夜食堂』は、以前にメンタワイへのボートトリップを運航しているスマトラサファリ社のサーフボートに乗船した日本人サーファーが、同DVDを置いていったもので、同社唯一の日本人サーフガイドのYu君の勧めもあってトリップ中に見始めましたが、参加した一同がすっかりファンになってしまい、サーフィン間の休憩や夕食後の共通のお楽しみになりました。

深夜食堂に皆が夢中!!
ある晩、『深夜食堂』の「ギョーザ」編を見終えた後に、だれかれともなく、『ギョーザ、食いてぇな~!!』の発声に、S氏が『ギョーザなら何とか作れるよ…』とのマスターのような嬉しい返事に、『マジで~。ぜひぜひ作ってくださ~い』となりました。
翌日に、S氏が中心となってギョーザの皮から作り、イスラムの戒律で豚肉は船にはないので牛肉のひき肉を使い、その晩には見事なアツアツモチモチのギョーザが夕食のテーブルに並べられたのでした。

深夜食堂のマスターのようなS氏をお手伝いするMさん

中身がジューシーでメッチャ美味しかったS氏のギョーザ
『うっめえ~』、『うま~い』、『Sさんが作ったギョーザ、サイコー』…
その後も日本食が恋しくなったメンバーのために、N君が作った日本から持参したルーによるカレーライスや、S氏が作ったジャージャー麺も美味しかったけれども、あの晩に食べたあのギョーザの味は生涯忘れることのできない感動ものでした。Sさんありがとうございました。つづく。

焼きギョーザのあとは、水ギョーザも召し上がれ~
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