唐澤予報士のウラナミ『いくつになっても緊張・勉強!』

唐澤予報士

唐澤予報士
唐澤予報士:1991年、沖縄でサーフィンを始める。(スノーボードも開始)  1993年、初めてフルマラソンを完走。1999年、気象予報士資格を取得し登録。現在に至り、一児(娘)の父です。

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この春に3回ほど気象の講習会を行っており、5月にも行う予定です。(4月23日現在)

 パシフィコ横浜で開催された「ジャパンインターナショナルボートショー」でのイベント「海ゼミ」において気象・海象の講習会を行い、横須賀にあるマリーナのボート・ヨットのオーナー様に向けての海上安全講習会の一環として、気象の講習会も行ってきました。さらに、5月には日本最大のマリーナである「横浜ベイサイドマリーナ」においても、ボート・ヨットのオーナー様に向けての安全講習として、気象の講習会を行う予定です。

多くの方は、気象予報士といえば、テレビなどで気象解説をしている方を思い浮かべるのではないでしょうか。テレビに出ている方は、やはりしゃべるのが上手です。当然と思われるかもしれません。しかし、全ての気象予報士が、おしゃべりが上手というわけではありません。

 あのようにメディアに出ている気象予報士は、気象予報士全体からすると数%にすぎません。その数%の気象予報士は、気象の知識に加えて、キャスターとしての訓練を積んでいるのです。まず、気象予報士の資格をもっていて、気象に係る仕事をしている方の割合は1~2割程度です。さらに、気象予報士として仕事をしている方のほとんどは、多くの人の前で話をする機会はほとんどありません。かくいう私も、多くの人の前で気象・海象の話をするのは、年に1・2回か、もしくは1回も無いといったところです。

 ということもあり、この春に行った気象講習は、久しぶりに多くの人の前で話す機会となりました。講習自体の時間は1時間弱ですが、資料を作成するのに数日かかり、その資料を使っての講習の練習を数時間。そして、講習の本番は、せっかく貴重な時間を割いて来ていただいている方が、話を聞くだけで退屈な思いをしないように、問いかけや質疑応答などの言葉のキャッチボールをするなど、緩急(かんきゅう)をつけて話を進めます。また、「あれもこれも」と多くの話をしたくなるのですが、難解な気象の内容を所定の時間内に収めつつ理解してもらえるように、余裕・ゆとりをもって話をしなければなりません。(変なたとえですが、結婚式のスピーチを面白おかしくて長くならないようにするような感じです) そんな感じで講習を行うと、たった1時間弱ながらも緊張のしっぱなしで、心身ともに結構クタクタになってしまいます。しかし、講習が終わった後に、「面白かったです」「役に立ちました」「また聞きたいです」などの声をかけてもらうと、疲れた甲斐があったなと感じます!

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