上條将美のウラナミ『海面上昇』

上條将美

上條将美
上條 将美:小学生4年から全日本選手権で連続入賞し、ジュニアで優勝、世界選手権に日本代表で2度出場後、19歳でプロになり、20年間にわたってシードをキープし、2012年に引退。最高ランキング5位。2011年サーフレジェンド入社。

こんにちは、上條将美です。

暑かった夏が過ぎたと思ったら、一気に秋モード全開の今日この頃、皆さんはどうお過ごしですか。

 

さて、先日の台風9号・10号のうねりはこちら湘南にも届きましたが、台風のうねりとしてはサイズはかなり物足りなく、うねりが続いた日数も短かったですが、それなりには楽しめました。

 

そんな台風の中、気づいたというか感じたことがありました。

それは、海面上昇です。特に七里ガ浜正面は、潮が上げていると階段にもショアブレイクが当たってビーチがなくなってしまいます。

自分が小さかった頃の七里ガ浜正面はそれなりにビーチがあり、階段にショアブレイクが当たるなど余程のことが無い限りあり得ませんでした。

さらに、への字側はビーチがほぼほぼなくなり、潮が上げると波が駐車場の壁に当たって大きなバックウォッシュを発生させ、アウトのピーク付近までかなりボヨつくようになりました。

また、某鎌倉のクラシカルポイントでも、いつもなら割れてくるはずの位置から割れることはなく手前の厚いブレイクとなり、手前のポイントに関してはビーチが完全になくなって岩が露出し、波が道路を超えて134号線に打ち上げ、今も補修工事が継続されています。この変化はここ2~3年で一気に進みました。

 

海面上昇を検索してみると、「温暖化が進み海水面が上昇するのは北極海の氷が融けるからではなく、グリーンランドなど陸上の氷河/氷床が融けて海に流れ出して海水の量が増加したり、海水が温まって膨張したりすることによるもので、その海面上昇は数十センチと見積もられている」とのことです。

 

文字だけで見るとそれほどでもないのかな、と感じてしまいがちですが、実際はかなりの危機感を感じました。すぐにこれをすれば改善する、など今は抜本的な解決策は提示できませんが、自然に触れる機会の多いサーファーとして、気づいた、感じたことから何かしらの行動をするべきだと思いました。

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