上條将美のウラナミ『新・ブーツ克服法』

上條将美

上條将美
上條 将美:小学生4年から全日本選手権で連続入賞し、ジュニアで優勝、世界選手権に日本代表で2度出場後、19歳でプロになり、20年間にわたってシードをキープし、2012年に引退。最高ランキング5位。2011年サーフレジェンド入社。

ウラナミ用 ボード写真3

 
 
こんにちは、上條将美です。
1年で最も寒い時期である大寒となりましたが、皆様どうお過ごしですか?

寒さに負けずサーフィンはされていますか。冬なのでもちろん寒いは寒いですが、こちら湘南では例年に比べると少し寒さが緩く、水温も若干高めな気がしていて、まだ、ノーブーツ、ノーグローブの方も多く見られます。寒い所の方に言わせると、「湘南は真冬でもジャーフルでいける!!」となってしまいますが、湘南でも朝は気温がマイナスになることもあり、汗っかきなのに寒がりというよくわかない体質の自分には防寒グッズは欠かせません。
さて、サーフィンの防寒グッズの定番と言えば、ブーツですよね。

昨年のちょうど同じころ、苦手なブーツをテーマにしたウラナミ、『ブーツ克服法』を書きました。ブーツを履いているうえで最もネックとなるのが、テイクオフの際にブーツが引っかかって前足が出ず、正しい位置に立てないでワイプアウトをしたり、ボードをいつものようにコントロールできないことでした。

それを少しでも解消するために、前足が立つ正しい位置のギリギリまでワックスを塗らないでツルツルにし、足を出す時に少しでもブーツが引っかからないようにする、というものでした。
この方法により、ワックスを塗っている時に比べれば大分前足が出やすくなり、テイクオフの際のワイプアウトやコントロールミスが減少しました。ただし、やはり素足の時に比べると全然違い、前足をいつもより持ち上げてテイクオフをしている分、ボードに体重が乗るのが1タイミング遅れ、テイクオフからの走り出しが遅くなって抜けられる波も抜けれなかったりします。

そこで、ブーツ克服のもう一つの方法として、パドルの時にボードに乗っている体の位置を少しノーズ寄りにする、というものです。ブーツを履いている以上、多かれ少なかれ引っかかって素足の時に比べると前足が正しい位置よりテール側に立ってしまいます。それを少しでもカバーするためにパドルの位置をノーズ寄りにすることで、立つ位置は自動的に前になり、正しい位置に立てる確率が高くなります。仮に、ノーズ寄りに前足が行き過ぎてしまっても、テール側に戻すのはライディングにそこまで支障はなく、テール寄りに立ってしまうよりはかなりマシです。ギリギリまでワックスを塗らない、いつもよりノーズ寄りでパドリングをする、この2つを組み合わせることで、ブーツを履くデメリットが大分解消されます。
そして最後に、ブーツが引っかかって恥ずかしいライディングやワイプアウトをしても、ブーツを履いた冬のサーフィンはこういうものだと気持ちを割り切ることが最も大事です。
 
 

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