上條将美のウラナミ「Men’s CT 第6戦 Corona Open J-Bay」

上條将美

上條将美
上條 将美:小学生4年から全日本選手権で連続入賞し、ジュニアで優勝、世界選手権に日本代表で2度出場後、19歳でプロになり、20年間にわたってシードをキープし、2012年に引退。最高ランキング5位。2011年サーフレジェンド入社。

無題

こんにちは、上條将美です。
梅雨の雨で大きな被害が出ている所もありますが、こちら湘南では雨の日はかなり少なく、逆に水不足となってしまいそうです。うまくバランスよく雨が降ってくれればいいのにと願うきょうこのごろ、皆さんはどうお過ごしですか。

さて、このウラナミを書いている7月17日は、WSL Men’s CTの第6戦「Corona Open J-Bay」の開催期間で、今の時点ではRound2の第2ヒートまでが消化されたところでウェイティングに入っている状況です。

2017年、今年のCTは全11戦が予定されており、そのちょうど真ん中が今回の第6戦になります。
そして、今年のグランドチャンピオン争いは近年まれにみる混戦、接戦となっています。

現在カレントリーダーは、第5戦の得意のフィージーで優勝したマット・ウィルキンソン。
2位でマットを追うのが現グランドチャンピオンのジョン・ジョン・フローレンス。さらに、3位には同率で3人が並び、第3戦のベルズで優勝したジョディ・スミス、第4戦の地元ブラジルで優勝した2015年のグランドチャンピオンであるアドリアーノ・デスーザ、怪我からのカムバックの初戦を優勝という形で感動を与えた第1戦ゴールドコーストの覇者、オーウェン・ライト。5人それぞれが1戦ずつ優勝している状態です。
なお、相手があって決まることなので一概には比べられないものの、昨年はジョン・ジョンが優勝2回でグランドチャンピオンになっています。

今年の、それぞれの獲得したツアーポイントを見ると、1位のマットは26,750ポイント、2位のジョン・ジョンが26,500ポイント、3位のジョディ、アドリアーノ、オーウェンは26,150ポイントで、なんと1位から3位までのポイント差はわずか600ポイントしかない状況。ちなみに、優勝すると10,000ポイントの獲得。逆に最低順位のRound2敗退の25位でも500ポイント。Round3敗退の13位で1,750ポイントと、いかに混戦、接戦であるのかがおわかりいただけるでしょう。

第6戦が行われている「J-Bay」は、南アフリカが世界に誇るライトハンダー。リーフに沿って高速にブレイクしていく長くパワフルなチューブ波。波のサイズがある分には、パワフルなカービングに高得点をつける今のジャッジ基準であればチューブを含めて考慮してもフロントサイドが有利でしょう。ただし、そこまでサイズが大きくないのであれば、タイトに縦へのアプローチを数多く入れやすいバックサイドにも優勝のチャンスは十分にあります。
とは言っても天才中の天才たちが集まるCTでは、こんな簡単な予測はできないに等しく、結果を予想するのは困難で、結局は終わってみなければわかりません。

このウラナミが掲載されるころには「J-Bay」の勝者が決まっているはず。いったい誰が勝つのか?
そして、このあとツアーは第7戦のタヒチ・チョープー、第8戦のトラッセルズ、フランス・ポルトガルのヨーロッパの2戦、そして最終戦のパイプラインマスターズへと続くことにななります。

そんな世界屈指のポイントで、トップのエリートサーファーたちが繰り広げる戦いは、個人的にも本当に楽しみです。

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