竹内予報士のウラナミ『バックカントリーでスノーサーフィン』

竹内予報士

竹内予報士
大学時代に気象学を専攻し、気象予報士を取得。その後IT企業に十数年勤めた後、サーフレジェンドに加入。サーフィンと釣りとバックカントリースノーボードがライフスタイルです。 サーフィンはショートボード(歴15年ぐらい)、釣りは小学校時代のバス釣りから始まり今はオフショアでのルアー釣りが中心(真鯛、太刀魚、青物など)、バックカントリースノーボードは谷川岳や平標山、白馬、立山などで活動しています。

スノーサーフィン

こんにちは。竹内です。
だいぶ寒くなってきて、山では雪の便りが続々と届いてきましたね。

さて、2回目のウラナミ記事ですが、早速サーフィンではなくスノーネタで恐縮です。
波伝説ユーザの中には冬はスノーボードをしている方も多いのではないでしょうか。
自分もその中の一人で、冬型が緩むタイミングは海も山もTHE DAYになることが多いので、どちらに行こうかギリギリまで悩みます。

スノーサーフィン

このウラナミでもスノーサーフィンという言葉は何度か出ていると思います。
スノーサーフィンはスノーボードでサーフィンの動作(ムーブ)を行うもので、アップスを始め、ボトムターン、トップターン、リッピング、レイバックなど、サーフィンのアクションが雪の上でできます。
波のショルダー同様、雪の壁(バンク)が必要で、ゲレンデのコース脇のバンクを利用したり、最近ではスノーサーフィン用のパークも作られています。
今ではスノーサーフィンは1つのカルチャーとして定着してきています。

バックカントリーでのスノーサーフィン

バックカントリーでのスノーサーフィンは、パウダーやザラメの浮遊感がサーフィンの水に浮かぶ感覚に近く、この浮遊感を一度味わうと抜け出せなくなってしまいます。
また、ターンの時、非圧雪面へのボード(エッジ)の入りが波にレールを入れる感じに似ていて、大きなスプレーを上げることもできるので、まさにサーフィンをしているという感覚になります。
さらに、サーフィンのブレイクに合わせたライン取りと同じように、地形に合わせたラインを意識するようになります。
「向こうに見える尾根のライトバンクに当て込むためには、足元はフォールラインで落としてスピードをつけ、そのまま大きく深くボトムターンして・・・」という具合です。

バックカントリーのスノーサーフィン映像

これは谷川岳の芝倉沢というルートで、V字の大きな沢になっていて、ライト・レフトの両方のバンクでスノーサーフィンしています。

芝倉沢の上部は大きなボウル状の地形になっていて、森林限界を超えた絶景となっています。
単純にフォールラインを落とさず敢えて斜面を斜めに滑ることで斜面をバンク化し、スノーサーフィンしています。

自分の中で、サーフィンがスノーサーフィンのスタイルに、またスノーサーフィンがサーフィンのスタイルに影響しているな、とつくづく感じます。
是非皆さんもバックカントリーでのスノーサーフィンにチャレンジしてみてください。
きっと新しいサーフィンのスタイルが見えてくると思います!

バックカントリーの装備・知識

動画に出てくる芝倉沢は、バックカントリーの中でも雪崩、滑落、遭難のリスクが高く、体力も必要な高難易度ルートです。
このルートは雪崩3種の神器(ビーコン、プローブ、シャベル)の装備はもちろん、それらを使いこなせることが大前提であり、また滑落防止のためのアイゼン、気象・雪崩・ルートファインディングの知識が必要になってきます。
最初の頃はバックカントリーガイドのツアーに参加して経験を積み、徐々にステップアップしてアタックできる山を増やしていきましょう。

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