米山予報士のウラナミ「バンダアチェはあらゆる板にファンウェーブ ~バレル・ノーズ・ロングライド~」

米山予報士

米山予報士
米山予報士/大学を8年で卒業。その間、勉強などせず、山と海で遊ぶか家に引きこもっていました。当然、就職などまともにできるはずがなく、社会人経験もゼロ。なのに30歳になってしまいました。ただ、山のおかげで天気図に興味をもち、サーフィンをやっていたから気象予報士になれたと思います。サーフィンと気象、波情報の業務を精一杯頑張りたいです。

Aフレーム 巨匠カメラマンNobu Fukuさんに撮っていただいたホレホレの波

~順調な旅の始まり 羽田→ジャカルタ→バンダアチェ~

初の海外一人旅。添乗員もいないので、羽田空港へ向かう電車の中から不安でしたが、OMツアーさんの手配通りに手順を踏むと、戸惑うことはほとんどありませんでした。羽田から経由地のジャカルタまで約7時間。ジャカルタで一泊し、バンダアチェ空港まで約2時間30分。ガルーダ・インドネシア航空の飛行機は予定時刻にバンダアチェに着きました。ロングボードもお金を取られることなく運べましたし、ジャカルタのFM7のホテルも綺麗。スタッフも日本人のホテルマン並に親切でした。他の航空会社は遅延などがあったようなので、初めてでもストレスなくスムーズに事が運ぶのはツアー会社のおかげなのかと、ありがたさを感じました。自分で手配すれば飛行機のチケット代を安くできる旅もあるようですが、海外に慣れていない方や初めての方などはOMツアーさんなどに頼れば間違いないはずです。

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~初中級者から上級者、あらゆる板で楽しめるのがアチェの波~

バンダアチェに着くと、お世話になる宿「OZ GUEST HOUSE」のオーナー佐藤さんと宿の責任者ムクリスが迎えにきてくれていました。佐藤さんは千葉でサーフショップ「OCEAN ZONE」を経営されているバリバリのサーファー。ムクリスは日本語ペラペラのアチェ人です。自己紹介をすませ、車で約30分移動すると目的地に着きました。話をしながらのんびりとした田舎の風景を見渡していたらあっという間です。空港から海まで近く、観光地ではないのもアチェのサーフトリップの魅力の一つです。また、「OZ GUEST HOUSE」「NAMIDEN HOUSE」は隣接した同じ敷地内にあり、主に日本人が泊まる宿なので、海外に慣れていない方、言葉が通じない方でも安心できると思います。今回は僕の他に何名か泊まる方がいたので、「OZ GUEST HOUSE」で宿泊しましたが、どちらを選んでも食事は一緒ですし、別荘のようで居心地は良いと思います。

宿に着くと、さっそく波チェック。サイズは腹くらいで、僕がサーフィンできた9日間のうち一番小さい波でしたが、ロングボードでは十分乗りつなげられました。綺麗に澄んだ海水やトランクスでサーフィンできる南国の水温、時間帯によっては貸し切りで乗れるコンディションにテンションが上がり、海外初乗りとしては大満足でした。
宿から近いポイントはAフレーム、レフト、タカノリ、チェマラの4つです。徒歩で10分、小型ボードで5分くらいです。また、車で2時間ほど山道を走ると無人島があり、島や周辺にいくつかポイントがあります。

滞在していた宿から小型ボートでポイントへアクセス 徒歩でも近いです

滞在していた宿から小型ボートでポイントへアクセス 徒歩でも近いです

今回はAフレーム、レフト、チェマラ、無人島でサーフィンさせていただきました。以下は僕が感じたそれぞれのポイントの特徴です。

Aフレーム:テイクオフから掘れるアチェを代表するポイントです。レギュラーのほうが長く乗れますが、頭くらいになるとレギュラー・グーフィーともにコンパクトなバレルになります。ロングボードには掘れていて難しい波質ですが、ショートボードなら初中級者からチャレンジできると思います。水深がそれほど浅くないので大ケガにはなりにくいですし、水量も湘南と大差がないくらいでした。チューブに入っている方をこんなにも見たのは初めてのポイントです。

Aフレーム 巨匠カメラマンNobu Fukuさんに撮っていただいたホレホレの波

Aフレーム 巨匠カメラマンNobu Fukuさんに撮っていただいたホレホレの波

レフト:基本的にはグーフィーですが、レギュラーもあります。サイズが小さい時は厚くてダラダラになり、長くゆったり乗れる波です。ロングボードならノーズライドができるセクションもありますし、腹~胸くらいまではロングボードにオススメのポイントです。また、それ以上のサイズになると掘れた波質になり、頭くらいならバレルも楽しめます。白人のサーファーが手でホールドしながら覆い被さる波を笑顔ですり抜けていく姿が目に焼き付いています。

レフト 頭ちょいくらいにサイズアップ。バレルあり

レフト 頭ちょいくらいにサイズアップ。バレルあり

チェマラ:Aフレーム、レフト、タカノリと川を挟んで反対側にあるポイントです。その為、人が少なく、ほぼ貸し切りでサーフィンができました。他のポイントに比べると1~2サイズ小さいですが、ここもサイズアップすればバレルになるようです。僕の時は腹~胸くらいの速くてショルダーが張ったレギュラーでした。潮回りなどコンディションが整えばロングライドが可能ですし、ロングボードでも長くノーズライドができるようなポイントです。潮が少なくなると岩がでてきますが、注意を怠らなければ危険ではありませんでした。ファンな波質です!

チェマラ 速いながら200m以上のライドも 腹~胸くらいはロングにもオススメ

チェマラ 速いながら200m以上のライドも 腹~胸くらいはロングにもオススメ

無人島:島の先から規則正しく割れるレギュラーです。肩~オーバーヘッドくらいのサイズでしたが、厚くて速いブレイクの長く乗れるポイントです。一緒に行かせていただいた方々は、軽々とつなぎながら3~4発アクションを入れてライディングをしていましたし、ロングボードでもチャレンジできるような波質なので、どんな板でも楽しめると思います。一緒に行った6人だけの貸し切りで乗れるロケーションは最高でした!

無人島 たまのセットはオーバーヘッド。アウトからロングライド

無人島 たまのセットはオーバーヘッド。アウトからロングライド

バンダアチェは大き過ぎるサイズになることはほとんどなく、あらゆる板で楽しめるファンウェーブでした。ローカルや各国のサーファーはフレンドリー、誰もが英語や片言の日本語で話しかけてくれました。のどかな田舎町でのんびりしていて皆優しく、大きいカニやご飯も美味しいし、すごくのんびりできて大満足でした。

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今回の初の海外一人旅を忘れられない素晴らしいサーフトリップに導いてくださったOZハウスのムクリスさんと佐藤さん、スタッフの皆さん、そしてOMツアーの丹野社長に心からお礼申し上げます。
また、3月6日~10日の間、ともに行動し、サーフィンをさせていただいた飯野さん、山門さん、矢野さん、増田さん、パンツさんに重ねてお礼を申し上げます。千葉北~東北のアラフィフ世代の方が中心でしたが、僕よりも遙かにサーフィンが上手く、まだまだ頑張らなければと思いました。

NAMIDEN HOUSEの前で撮影。一緒にサーフィンをさせていただいた飯野さん、山門さん、増田さん、パンツさん、サレさん、ムクリスさん、OZ GUEST HOUSEのオーナー佐藤さん

NAMIDEN HOUSEの前で撮影。一緒にサーフィンをさせていただいた飯野さん、山門さん、増田さん、パンツさん、サレさん、ムクリスさん、OZ GUEST HOUSEのオーナー佐藤さん

そして、一緒にサーフィンをすることはできませんでしたが、弊社の加藤社長とはすれ違いでバンダアチェ入りし、出発前から色々教えていただきました。また、もう一人、単独でバンダアチェ入りした千葉支社のMASA君とは、普段は湘南~千葉と距離がありますが、一緒に海に入り、交流ができたのが嬉しかったです。
残念ながら、バンダアチェのメインポイントは、5月からはオンショアが入ってオフシーズンになりますが、12月からの次のシーズンには是非訪れてみてください!

※ムクリスさんのfacebookです。
サーフシーズンになると、バンダアチェのタイムリーな波情報を載せてくれています。主に日本人に向けて公開していますので、波を知るには要チェックです。

町のモスク。宿からバイクで30分。町はお店が沢山あっておみやげも購入できます

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