仕事の波チェック中、久しぶりの方と再会。
スマホでの更新が終わるまで待っていてくれた。
笑顔で握手。
以前はいつも海にいた、20歳ほど年上の先輩サーファーです。
「元気?俺の病気、知ってる?」
「少し聞いています」
そう答えると、うわさ通り、癌だったと話してくれました。
最近まったく姿を見かけなかった。
海にも、海沿いの駐車スペースなどにも気配はなかった。
数年前、先輩の車のハッチバックが開いていて、少し遠くから車で通りましたよ。
と声をかけたら、
「あの日波が良すぎてさ、車を閉めるのを忘れて海に入りっぱなしだったんだよ」
と笑いながら話してくれたのを、今も覚えている。
とにかく、波に乗ることが大好きな人。
一日に3ラウンドは当たり前。夜は泥のように眠る。
家では湿布を体中に貼っているとも聞いたことがある。
孫との予定より、波乗り。
そして、息子さんもまた素晴らしきサーファー。
ここ数ヶ月見かけなかったが、手術も含め、想像以上に大変な時間を過ごされていたようだった。
「今から一緒に入れない?」と声をかけてくれた。
「チェック後、あと1時間後に少しだけなら」と答えて、車へ戻りながらまた少しだけ言葉を交わしました。
「もうサーフィンできないかもしれない」
そんな不安の中で過ごした数ヶ月だったと、静かに話してくれました。
「もう十分過ぎるほど波乗りやったじゃないですか。自分もそうなりたいし、普通じゃないくらい波に乗ってきた人生だと思いますよ」
そう伝えると、先輩は少し笑って、
「いや、まだやりたいんだ。もう少しだけ、波に乗らせてくれ」
と、優しく返してくれた。
小さい波から大きな波まで、波に乗ることが純粋に好きなサーファーだと尊敬している。
以前、一緒に行こうと誘ってくれたニアスへの旅。
もう後がないからと、また手配したそうだ。
結局その日は、海には向かったものの、タイミングが合わず、一緒に波に乗ることはできなかった。
自分も波に向き合って、最後までサーフィンと共に生きていける人生にしたい。
仕事もお金も、健康も気持ちも。
なかなか簡単じゃないし、難しいと思う。
亡くなったNさんのことが浮かびました。
この記事の提出日5月22日
今年139ラウンド目
KEEP SURFING
