『波伝説』×『ロブ・マチャド氏』単独インタビュー!@インタースタイル2018

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2018年2月13日、14日、15日の3日間パシフィコ横浜で開催されたインタースタイル2018にて、Firewireチームライダー兼シェイプデザイナーロブ・マチャド氏が来日!

波伝説では単独インタビューを行い、彼自身の事、ロブ氏自身が開発した日本限定モデルGrower LFT Seiresについてインタビューを行った。



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1990年だったと思いますが、宮崎と新島で行われた世界選手権にアメリカ代表として、ケリー・スレーター、テイラー・ノックス等と来日して以来、日本に度々訪れていると思いますが、日本の印象はどうですか。

90年に初めて日本に来たときは、まだ16歳で若かったが、目を見開かされるというか、本当に新鮮で、驚きばっかりで、日本のイメージに驚かされたんだ。
その時に行った場所が東京や大阪、京都のような都市ではなく新島だったのもよかったと思うんだ。
普通旅行とかで来ると街に行くけれど、新島は本当にトラディショナルで、昔ながらの日本の姿がそこにはあり、みんなの暮らしぶりや人間性をみて、すごいクールで、新鮮で刺激のある国だと思ったよ。

その次に日本に来たのは1993年でそれ以降は、ほぼ毎年日本に来ているよ。
もし来られない年があっても、その次の年に2回きたりとかしていて、北から南までほぼ全部行っていると思うよ。その街々で文化であったり食事、伝統に触れてみて感じて、日本にはとてもいいイメージがあるんだよ。




プロデビューしたての頃は、どちらかと言えばカルフォルニアのようなビーチブレイクを得意としているようでしたが、パイプラインマスターとなったことで一気にイメージを覆ましたね。ビックウェーブを克服し、上手くなるにはどんな秘訣がありますか。

元々はみんなそういうイメージだったと思うんだけど、自分が大きい波で活躍するとは期待してなかっただろう。
でもこれは何をやるにおいても言えることだと思うけど、一つのことを極めるには、そこに時間と労力を使わないとそこにはたどり着けない。
大体の人は11月の半ばぐらいから12月の終わりぐらいにノースショアにいるところを、自分の場合は10月から2月の終わりまでみっちりと何か月もそこに滞在することを繰り返して、時間をかけて『大きい波をどうやって乗るのか?』『どういうコツが必要なのか』『海の知識』を含め、時間をたっぷりかけて勉強し、そこを極めたから活躍できたと思うんだ。

これはサーフィンだけでなく、何事にも言えることだと思うんだ。何をやるにしても同じことを心がけているよ。




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イメージがないのですが、サーフィンで大きな怪我をしたことがありますか。また、40代になって怪我の防止に何かしていることはありますか。

自分は運がいいことに身体がとても柔らかく生まれてきたんだ。
怪我は少なかったけど、それは昔から自分の身体のメンテナンスには気を使っていたからなんだ。
太ももが少し張っているなと思えばそこを重点的にストレッチしたり、自分ではできないなと思えば、カイロプラクティックや接骨院に行ったりして、常にメンテナンスを怠らないようにしていたよ。
怪我するときは、身体がおかしいな。。。とか、痛いな。。。と思っていても無理をしたり、ほったらかしておいたりするときになるから、大丈夫だろうとか無理をせずに、そうなる手前で必ずメンテナンスをしているよ。

正しく食べて、正しくメンテナンスして、怪我をしないように注意しているよ。



波やコンディションにもよると思いますが、最近のサーフィンのペースを教えてください。一日どれくらい、週にどれくらいですか。

そのコンディションにもよるけど、自分の中ではできれは1日1回、10分でもいいから海に入りたいと思っているよ。
もちろんできないときもあるけどね。

海に入るという行為は自分にとって『洗い流す』『清める』という行為なんだ。
私のヒーロであるジェリー・ロペスもサーフィンと言うのは『究極の瞑想』だと言っていたんだ。

実際に海に出て(沖を眺めていれば何もない)そこで無の中で(砂漠の中と一緒)瞑想をする行為が自分の中では凄いリフレッシュされて、海に入ることで海の水が自分に付いたネガティブなものを洗い流してくれる気がするから、自分にとっては出来れば10分でもいいから毎日海に入ることを心掛けているよ。




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近年、サーフボードは大きく進化し、流行りとしては長さが短くなって幅が広くなっていると思いますが、そのメリットを教えてください。

進化してきたボードを見ているとそれは自然の流れだと思う。
パキっとしていないトロくて小さめの波でも、ちゃんと回転性が得られて、板が動いてくれて、尚且つ走ってくれて、楽しめる。

なぜサーフボードをデザインするかというと、みんなにそれを乗ってもらって楽しんでもらいたいからなんだ。

基本的にどんな波でも楽しんでもらえるように板が短くなって幅が広くなるという進化しているのではないかと思うんだ。



MIDAS、GO FISH、MOONWALKERに続いて、今回新しくなったGROWER、MOONBEAMのどれにも採用されている”BOARD EAT BOARD”と言われるボトムコンケーブがとても気になります。この形状を採用しているボードは珍しく、興味のある日本人サーファーは大変多いと思われます。マチャド氏のこだわりが強い部分と思われますが、まだこのボードに乗ったことのない人達に、このボトムコンケーブの特徴、およびオススメの理由を分かりやすく教えてください。

元々はBOARD EAT BOARDは逆だった。板の中に別の板。1本の板にアウトラインがあってそこからボトムが一度上にカクっと上って、上にもう少し薄いレールがあるのが元々のBOARD EAT BOARDだったんだけど、乗っていてイマイチしっくりこなかったんだ。
乗れなくはないけど、どうもしっくりこないから、思い切ってこのコンセプトを真逆にしてみようと思ったんだ。

板の中に彫り込んで別のアウトラインがある、板のボトムがあるデザインにしてみたんだ。

物珍しく見えるかもしれないけど、理には適っていると思うよ。
理屈としては前から1/4ぐらい下がってからずっとシングルコンケーブがテールまで入っているけど、そのシングルコンケーブの中に、さらに別のフラットなボトムを入れる。
また、レールの両方とものパネルの部分にもうっすらシングルコンケーブが入っていて、傾けた時にはそのレールの部分のシングルコンケーブが浮いてくれて、尚且つ敏感に反応してくれる。

ただそのままテールエンドまでレールのパネルを持ってきちゃうと水の捌けが悪いので、テールエンドは途中から内側の凹んでいる部分をまっすぐにストレートアウトさせて水が後ろに流れるようにしている。

そして横のパネルの部分も最後までコンケーブを入れてしまうと、くいすぎてしまうので、サイドフィンの辺りからフラットになって、エンドフィンの辺りからはVになって抜けている。

そうすることにより前足で踏んで加速したときには、前の真ん中のコンケーブによって浮いてくれて加速してくれる。
後ろ足でけりこんだ時はVでレールtoレールがしやすく、軽く蹴りこんでも、軽く当て込んでも動いてくれるデザインなんだ。

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今、一番お気に入りのアーティストは誰ですか?

それはもちろんジミーヘンドリックスだよ!
あと、ボブ・マーリーもね!



トリップや撮影など、今年の予定を教えてください。また、このあとは日本でスノーボードに行かれますか。

このあとはニセコでスノーボードの予定なんだ。とてもエキサイティングだよ!
家族もこれから合流して一緒に行くんだ!



ロブ・マチャド氏による日本限定モデルGrower LFT Seiresの紹介!





インタビューの前はサイン会の開催をしたり、とてもハードスケジュールのマチャド氏であったが、インタビューはとても真剣に丁寧に受け答えしてくれた。
ビックネームでありながらも紳士的な対応にとても感銘を受けました。
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Thank you so much Mr. Rob!



親日家であるロブ・マチャド氏が日本の波のために開発した日本限定モデルGrower LFT Seires!皆さん要チェックです。

http://www.firewirejapan.com/grower-lft-series-japan-model-2018/




FIREWIRE JAPAN代表で波伝説ライダーでもある進藤晃プロとロブ氏の豪華な2ショット!
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interviewer S.K and Wanda

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