コスタリカは南北に細長い国
『コスタリカのサーフィン事情』
前書きが大変長くなりましたが、コスタリカのポイントとサーフィン事情の一部についてご紹介させていただきます。
コスタリカは、北にニカラグア、南にパナマとの国境に挟まれ、赤道に近い熱帯気候の常夏の国です。面積は51,100㎢(九州と四国の合計位)で人口は500万人強と少なく、太平洋とカリブ海(大西洋)に挟まれて南北に細長い国で一番狭い東西の幅は100km強です。よって同日中に太平洋と大西洋でサーフィンすることはできなくはありません。
しかし、カリブ海側にうねりが届くのはハリケーンや発達した低気圧などの発生時に限られるので、普段はフラットか穏やかなトロピカルオーシャンのようです。
よって、長年こちらに住んでいる美帆さんでさえもこれまでにカリブ海側でサーフィンしたことはないそうです。
宿から一番近くに位置して(車で約15分くらい)コンスタントにサーフィンすることができたポイントはプラヤ・ネグラで、ミッドタイド~ハイタイド前くらいが波の形とショルダーの張りが良くて十分に楽しめる波となり、ビーチサイドにはサーフキャンプもあって空いていることは稀ですが、それでも朝イチは数人しか入っていないことが多く、しかも日本と大きく異なるのが地元やビジターサーファーのサーフィンする時間です。
日本では2時間、波が良ければ3時間以上サーフィンすることは少なくないと思いますが、コスタリカではおおむね1時間くらいサーフィンすれば上がってしまいます。だから朝イチから我々が2時間以上もサーフィンしていると、入っている日本人以外のサーファーは全員が入れ替わっています。(笑)
PURA VIDA(人生を楽しむ)を最良に考えて暮らしていると、波乗りは適度に楽しむことの方が、仕事、家族、体調などのバランスが良いのかもしれませんね。まあ、湘南などとは違って常に遊べる波があるから余裕があるのかもしれません。かつて、豪のノーザンシドニーでサーフィンした時もみな1時間くらいで上がってしまう上に、海で友人に会うといつまでも楽しくおしゃべりしていて波に乗らなくても楽しんでいる姿にびっくりしました。人生をストレスなく楽しむためにほどほどサーフィンするのが良いのかもしれませんが、四季があって、根を詰めて仕事や勉強をする生真面目な日本人とは根本的に人生へのアプローチが異なるのかもしれませんね。フランスサーフィンの格言「波は取り合うものではなく譲り合うもの」と共通する価値観かもしれません。
プラヤ・ネグラの水温は、おおむね湘南の8月くらいと変わらない感じで、ほとんどのサーファーがトランクスかラッシュガードを着ているくらいで(女性はワンピース型水着)、ウェットスーツを着るのは雨やオフショアが強い時くらいのようでした。季節による水温や気温の差はあまりないようなので、タッパーか長袖タッパーがあれば快適にサーフィンできると思います。逆に日中のサーフィンは、日差し対策で長袖タッパーやヘッドキャップが必要となり、日焼け止めクリームやUVカットのリップクリームは必需品です。WAXはトロピカルで、板は日本で使っているサイズと波が大きい時用の少し長めの板の2本があれば移動中の負担などを考えても良いかと思います。ちなみに私は6’0のカーボンと6’6のミニガンを持ち込みましたが、結局6’6は一度も使うことはありませんでした。また、我々が波乗りしたポイントはどこも水深があったため、リーフブーツを履く必要もありませんでした。
なお、幹線道路、といっても1車線の道路はアメリカと同じ右側通行なので、右折時は右・右へと小さく曲がり、左折時には大きく奥まで行かねばならないので注意が必要です。
レンタカーは必須ですが、幹線道路は舗装されているものの、サーフポイントに行く道路はほとんどが未舗装道路で、雨期や季節の変わり目には雷雨でワイパーが効かないくらいの土砂降りになり、道も滑りやすくなって危険なので、出来れば頼りがいのある四輪駆動の車を借りるのがお勧めです。我々は4WDを借りましたが、もしもFF、FRのいずれでも借りていたら悪路でスタックして立ち往生していたはずです。つづく。