先日、「海ゴミ」についての海洋フォーラムを聞きに行ってきました。
それより少し前の出来事です。
サーフィン中に、沖にプカプカと浮かぶ物体が・・・。
波待ちをしていたサーファー達は、騒然となりました。
何かの亡骸(なきがら)と思われる大きな物体は、潮の流れに乗って少しずつ私たちの方に近づいてきました。
立派な海ガメでした。
死因は分かりませんが、寿命を全うできたのであれば何よりです。
だんだんと波打ち際に近づいて、最後は浜に打ち上げられたのですが、ちょうどそこは1~2か月前に海ガメの産卵があった場所で、近くの水族館によって保護の柵と小さな看板が立てられていました。
水族館の方曰く、8月の中旬に巣立つだろうとの事でした。
海ガメは生まれた海に帰ってくる、というのを聞いた事があります。
長い旅を終えて、戻ってきたのでしょうか。
話は戻りますが、「海ゴミ」をテーマにしたフォーラムを聞いて感じたことです。
海ゴミといっても、目に見える大きさの物からナノサイズまで、重油のような液体の場合や、汚染水の流出など、様々あります。
私たちが日々の便利な生活の為に、どれだけ海を汚しているか、そういう事を考えさせらる報告がたくさんあり、改善に向けて国や自治体や企業が行っている努力について知ることができました。
ただ、驚いたのは、ゴミはなくならないという事。
小さくなって、目には見えなくなっても、本来自然にない化学物質が海に捨てられ、そこに住む生物に何らかの悪影響を与えているのだという事。
そんな汚染された海で育った魚や海産物が、食物連鎖によって最終的には私たちの食生活にも影響が出てくるという事。
結局、海を汚した代償は、私たち人間に帰ってくるのですね…。
文明と自然と両方を求めるのは難しい事なのだと、改めて考えさせられました。
毎年、海ガメは産卵場所として、日本の浜に帰って来てくれています。
何年後かに、同じ場所に海ガメが産卵に戻ってきたら、今回巣立っていった子ガメ達の中の一匹かもしれませんね。