☆加藤のウラナミ『真冬の波乗り三種の神器』

☆加藤

☆加藤
会社代表であり、波乗りと海が大好きなサーファーです。子どもたちに安全安心な海を残すことと、島国などへ高精細な気象情報を提供することを残る人生のライフワークにしました。サーフトリップネタが多くなりますがお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。

三種の神器 6×4、スクレイパー、耳栓

筆者の真冬の波乗り三種の神器「6×4、スクレイパー、耳栓」

年末から波が続く湘南では、冬型の気圧配置となって沖で西風が強く吹いて届く南西スウェルの時は、全国の波情報の中でベスト3に入ることは珍しくなく、時にはNo.1になる評価のポイントもあるほどです。真冬は波のない湘南のイメージとは異なります。
日本列島の太平洋岸は、強い季節風の影響で東寄りのうねりは沖で消されてしまい、一方日本海側は吹き荒れる季節風(北西風)をかわす一部のポイントのみに限られます。東シナ海側の南西諸島は波情報提供ポイントに入っていないため、あくまでも波情報提供ポイントに限られる話なのですが、鎌倉をベースに波乗りしているサーファーの一人としてちょっと嬉しくなってしまいます。

それでも今年の冷え込みは昨年までの暖かな湘南ではなく、特に今年の水温は千葉北や茨城の海で波乗りしているかのように下がってきていて、このウラナミを書いている1/20(木)時点の辻堂海岸の弊社の社員による水温測定ではついに10℃を切って9.0℃になりました。(涙) 一桁の水温はここ10年間では一度もなかったことです。
最近の数日間は、フルムーン大潮で夜間の干潮時の潮高はマイナス数cmとなって大きく潮が引いて、遠浅の海岸はどこも氷点下となった砂に海水が触れるため、沖よりも冷たくなります。ただし、大きなスウェルが入ってくれば水が攪拌(かくはん)されるために沖の水温に近くなりますが、真冬はこれを繰り返して沿岸の水温は徐々に下がりますし、大きな川の河口付近では上流の雪解け水が流れ込み、水温も一気に下がってしまいます。

そこで情報としては遅くなりましたが、私自身が真冬の防寒対策としてとても役に立って助かっている最新のお勧めの商品を三つご紹介させて頂きます。

1. 6×4または6×6mmのフルスーツ
某ウェットスーツメーカーから発売されているチタンなどの金属繊維が編み込まれているジャージのフルスーツで、胴体と下半身が6mmで肩から腕にかけては4mm、通称64(ロクヨン)が湘南などではとっても調子良いです。ただし、10℃を大きく下回る極寒エリアの方には2~3mmのドライスーツをお勧めします。(寒さによって中に着るレイヤーで調整する)
6×4は、40年以上波乗りをしてきてフルスーツも相当数買い替えてきましたが、文句なしで過去最高の調子良さです。ハイネックと手首水切りシステムでほぼ海水が入らないし、6mmなので保温性能がとても高く、前開きのロングチェストZIPで着脱もとても楽で、そのうえウェット自体が5×3mmのフルスーツよりも軽くて伸び縮みするためにサーフィンの動きが楽になってパフォーマンスが向上します。従来のフルスーツからの買い替えを検討されていらっしゃる方に絶対お勧めしたいですし、このメーカー以外でも6mmのロングチェストZIPは作っているはずなので、知り合いのショップに納期も含めて相談してみてください。

2. 耳栓
私は、もうかれこれ10年以上前にサーファーズイヤーが悪化して両耳を日帰り手術しました。今はほぼ問題ありませんが、再び少しずつ軟骨が出てきていますので耳栓やヘッドキャップによる予防は欠かせません。ただし、ヘッドキャップをすると感覚が鈍くなる感じがするので私は耳栓を愛用してきましたが、どの耳栓も値段が高い割には音が聞こえづらいなど絶対的ではありませんでした。そうした中、たまたまフランスにサーフトリップした時に見つけて購入した『EQ SEALS』という耳栓は、小さくても水を完全にシャットアウトして(水圧で鼻腔から入る海水を除く)、外部の音も聞こえやすくてとても調子が良いです。問題は日本では売っていないことですが、今はネットで海外から購入できます (某サイトでは4449円) 。送料が掛かるので友達とまとめてオーダーするのが良いと思います。

なお、耳栓が小さ過ぎてデカい波の時に巻かれた際に流されてしまうのではと心配される方がいらっしゃるとは思いますが、これまでにメンタワイなどでも使いましたが海で無くしたことは一度もありません。小さいのでディンギーに忘れたことはありますが…。

海水が入らず音も通しやすい耳栓「EQ SEALS」(外国製)

海水が入らず音も通しやすい耳栓「EQ SEALS」

3.  WAX落としに抜群効果のスクレイパー
すでに東北や北海道サーファー御用達のWAX落とし用のスクレイパーです。井上工具という日本製でホームセンターならばどこでも売っています。固くなったWAXでもスイスイサクサクと簡単に落とせてWAX落としが楽しくなるほどです。ウソではありません、本当にこびりついたWAXを簡単に気持ち良く綺麗に落とせます。
ただし、プラスチック製のではなく、必ず「カーボン製」の黒の大きめのスクレイパーを選んでください。(写真参照)
それでも気温が0℃に近いような寒い場所では流石にWAX落としに苦労しますので、そういう時には予め室内でWAXを温めたうえでこのスクレイパーを使うと2~3分で簡単にWAXを落とすことができます。
時々WAX落としが面倒なので幾重にもWAXが積層して重くなったボードを持っている人を見かけますが、WAXの効果が落ちる上に重いボードがパフォーマンスを落としてしまうので、ぜひこのスクレイパーを活用してみてください。

井上工具のカーボンスクレイパー

井上工具社製のカーボンスクレイパー

島しょ部や近くにホームセンターが無い人向けに、余分に一つ買いましたので下記までメールしてください。抽選でお一人さまに波伝説の新ステッカーと共にプレゼントさせて頂きます。私は藤沢市並木台にあるロイヤルプロで249円で買いましたので、ネットで買って送料を加えても安い買い物だと思います。

メール先 campaign@surflegend.co.jp

期限:2月10日(木)まで
※当選者のメールアドレス宛に弊社より当選のご連絡を行います。落選された方へのご連絡はございませんのでご了承ください。

暑さ寒さも彼岸(春は3/21前後)までの言葉はその通りのことが多いし、2月4日の立春以降に吹く暖かな南風のことを“春一番”と呼びますので、春の暖かさはもうすぐそこです。
厳冬期の2月が控えていますが、すでに日の出・日の入りは毎日1分くらいずつ延びて、日差しも徐々に強くなりつつあります。
十分な防寒対策をされて真冬を乗り切れば、暖かな春になってウェットをさらに軽いものに替えた時には調子良くサーフィンすることができるはずです。オミクロン株を寄せ付けないためにも、真冬の波乗りを続けて高い免疫力を維持して春以降のサーフィンシーズンを大いにエンジョイしましょう。(了)

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