wsl/kelly cestari
東京五輪は2021年に延期になってしまいましたね。それでも、中止ではなく延期ということはまだ幸いかもしれません。
この東京五輪で私たちが最も気になる競技は「サーフィン」でしょう。(陸上や水泳などの従来からの競技の方が、興味があるという方もいらっしゃるとは思いますが……。)
本来であればすでにほぼ確定していたのでしょうが、新型コロナ禍によるISA・WSLの延期・中止などにより、参加選手はまだ全員が決まっているわけではありません。そんな中で、最も注目を集めているのがUSA代表でしょう。WSLでは「Hawaii」のリージョンがあるのですが、当然五輪にはありません。なので、現時点でUSA代表に内定しているのは、2019年WSLランキングで5位の「Kolohe Andino(United States)」とランキング7位の「John John Florence(Hawaii)」となっており、WSLリージョン「United States」では2番目となるランキング8位の帝王「Kelly Slater」でさえ、まだ五輪には内定していません。
WSLでは、ほとんどのリージョンの選手は「国旗」がジャージにプリントされていますが、ハワイは「州旗」となっています。この「ハワイ」の州旗についてです。
皆さん、ハワイの州旗をご存じでしょうか? ハワイの州旗はアメリカ合衆国唯一ユニオンジャック(イギリスの国旗)が入っています。8本のストライプの左上にユニオンジャックが描かれています。
8本のストライプは、それぞれハワイの8島「ニイハウ」「カウアイ」「オアフ」「モロカイ」「ラーナイ」「マウイ」「カホオラヴェ」「ハワイ」を表しているそうです。
では、ユニオンジャックは? オーストラリアやニュージーランドはかつて英国領だった(現在では英連邦王国)ために国旗にはユニオンジャックが描かれています。しかし、ハワイが英国領であったことはありません。
それでは、なぜユニオンジャックが描かれているのか? 一説によると1794年にイギリス人であり、カメハメハI世からとても信頼されていたジョン・バンクーバー氏がカメハメハI世に自国のイギリスの旗をプレゼントしたことに始まり、その旗を王家で掲げていたということです。1816年に海軍の役人、ジョージ・ベックリー氏にハワイ王国の旗を発注したところ、ユニオンジャックの入った旗ができあがったといわれています。
来年の東京五輪では、このハワイ州旗が立つことはありませんが、コロナ禍が終息して世界各国・地域の旗が立ち並ぶことを心から望んでいます!!