上條将美のウラナミ『中年のテイクオフ』

上條将美

上條将美
上條 将美:小学生4年から全日本選手権で連続入賞し、ジュニアで優勝、世界選手権に日本代表で2度出場後、19歳でプロになり、20年間にわたってシードをキープし、2012年に引退。最高ランキング5位。2011年サーフレジェンド入社。

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こんにちは、上條将美です。

2021年、波伝説をご利用いただきまして誠にありがとうございました。2022年も引き続きよろしくお願いいたします。

 

だいぶ真冬に近づいてきましたが、皆さん寒さに負けずにサーフィンされていますか。年々サーフィンの防寒グッズも進化が進み、ますます真冬のサーフィンのハードルが下がっていますので、ぜひ、サーフショップや商品をチェックしてみてください。

自分のお勧めは、ヘッドキャップです。防寒グッズではブーツ、グローブがポピュラーですが、それ以上に温かいと思うのがヘッドキャップです。やや閉塞感はありますが、頭、耳、首付近までカバーしてくれるので、特に風が強めの時などは想像以上に温かいです。

また、そこまで気温が下がる場所でなければ、ニット帽タイプ、もしくは耳の部分だけカバーするものでも充分に温かさを感じられると思います。

強いて欠点をあげるとすると、ニット帽タイプや耳の部分だけをカバーするものは、波に巻かれた時に脱げやすい点です。すぐに脱げてしまうので、巻かれているときは手で抑えるのが良いです。

 

さて、以前のウラナミで書きましたが、自分はブーツがかなり苦手です。理由はテイクオフの時に前足をボードに擦りながら足を出すクセがあり、そのせいでテイクオフの時に前足が引っかかって出ないことが多々あるためです。その解決方法は、ボードの一部分のワックスを塗らないでツルツルにし、少しでも摩擦を減らして前足を出しやすくするというものです。

ただし、最近はブーツを履いていなくても、テイクオフの時に前足が引っかかってしまうことが多くなりました。原因は、サーフィン量の減少によるスキルダウンや体力・筋肉量の低下、体重増や加齢など複数あると思われます。

 

そこで、自分なりに少しでも解決できる方法を考えてみました。

①波のテイクオフのベストポジションに移動する

波に乗るために何回もパドルをするとその時点で腕の力を使ってしまい、テイクオフの時には腕の力が弱ってしまいます。理想を言えば刺し乗り、もしくは2〜3パドルで乗ることです。そのためには、いかにパドルしないでも乗れる、もしくは刺し乗りでテイクオフができるポジションに移動し、余裕を持ってテイクオフの動作に入るかが大切です。

 

②パドル時のボードに乗っている位置を少し前にズラす

前足が引っかかって出ない時の一番のリスクは、ボードのテール側に前足が立ってしまうことです。それによってワイプアウト、もしくはスピードをつけることができず、前足の位置を修正しているうちに波につかまってしまうなどです。

それを解決するために、パドル時のボードに乗っている位置を前に少しズラします。それにより、前足が引っかかってしまったとしても、いつもよりはノーズ寄りに立てます。また、極端にボードのノーズ寄りに立ってしまったとしても、ボードのテール寄りに立った時に比べればスピードはついているので、波につかまることなくスタンスを調整してリカバーをしやすくなります。

 

③ボードの浮力を増やす

ボードの浮力を増やすことでテイクオフが早くなり、その分余裕を持つことができます。ただし、デメリットとしては、乗ってからのコントロール性が落ちる、ドルフィンスルーをする時に沈めるのにより力を使う、などです。

 

④トレーニングをする

おそらく、テイクオフが遅くなる原因の多くは体力・筋肉量の低下だと思われるので、それを戻す筋トレをする。また、一概に筋肉ムキムキの人がサーフィンが上手いわけではないので、筋肉量だけではなく関節の可動域を広げる、体の柔軟性を良くすることでも同じ効果が得られます。

 

以上です。

自分も完全なるアラフィフで、20〜30代の頃のサーフィンや練習量をすることは不可能だと思います。ただし、サーフィンが楽しいから続けています。それなりの努力はしつつも、年相応のサーフィンライフを楽しみたいと思う今日この頃です。スクリーンショット 2021-12-19 17.32.59

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