上條将美のウラナミ「好みのプロポーションは? 」

上條将美

上條将美
上條 将美:小学生4年から全日本選手権で連続入賞し、ジュニアで優勝、世界選手権に日本代表で2度出場後、19歳でプロになり、20年間にわたってシードをキープし、2012年に引退。最高ランキング5位。2011年サーフレジェンド入社。

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気温、水温ともに上昇し、2017年もサーフィンシーズンが本格的にスタートした今日この頃、皆さんはどうお過ごしですか。

さて、私事ですが、先日に今年用のニューボードをゲットしました。ニューボードゲットはサーファーにとってこれ以上ないとも言える最高な時ですよね。
ところで、自分に合った最適なサーフボードは、目指すサーフィン、その時の体重、年齢による体力の変化など、シェイパーにオーダーする条件は常に変わるのは当然ですよね。

ここ4~5年、自分はプロサーファーとしてコンテストに出場することはほぼ無くなり、テクニック向上のための、コンテストに勝つためのサーフボードの性能を求めるよりも、もっぱらフリーサーフィンをどこまで楽しく、どこまで楽にできるかを追求してきました。

湘南のように波の無い日が続くと、ロングボードやSUPの楽しさに心が移りそうな時も少なくないですが、現状の自分のサーフィンの好みは依然としてショートボードです。
若いころに比べて体力はお衰えたとはいえ、まだサーフボードの上で優雅にスタイルを決めるというのは性に合わず、歯を食いしばって顔がムキになるくらいの勢いで思いっきり体重をかけて今の自分のできる限界のハードなターンをすることが一番の楽しみであり、ストレス解消です。
これは、決してロングボーダーやSUPの方を批難しているわけではなく、今の自分がサーフィンに求めているもの、良い悪い、かっこいい悪いではなく、自分がどんなサーフィンをしたいか、サーフィンに何を求めているかだと思います。もちろん、ストレス解消としても。

以前のウラナミでも書きましたが、前回オーダーした2本のサーフボードは、
5’6 × 20 1/8 × 2 9/16
5’8 1/2× 19 1/4 × 2 1/2

でしたが、今回の2本は
5’7 × 19 3/4 × 2 1/2
5’9 1/2 × 19 1/8 × 2 3/8

です。

前回のサーフボードに比べて幅、厚さを落としました。
そして、今回のオーダーで特にこだわったのがテール付近の厚さ、ボリュームです。
サーフボードの回転性、コントロールの大部分を決めるのがサーフボードのテール部分のボリュームです。もちろん、厚くして浮力を持たせれば、幅やロッカー、ボトム形状など全てが一緒であれば加速性は高まります。一方、同じ条件でテールのボリュームを落とせばコントロール性が高まります。

これまでは、コントロール性・回転性を落としても、楽にテイクオフができる、加速できる、小さい波でも板をしごくことなく止まることがない、など加速性を求めていましたが、前回のオーダーで、コントロール性・回転性を損なわない自分の限界の厚みや幅がわかった気がしました。そこで、今回は数年ぶりにサーフボードのボリュームを落としました。
皆さんも、次にサーフボードをゲットする機会がありましたら、長さ、センターの幅、センターの厚み、だけでなく、テール付近の幅、厚みなどのボリュームを気にしてみてください。

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