『波を守るために』サーファーにできる温暖化対策

ayana

ayana
福島県いわき市出身、湘南エリアの海と人と街に惹かれ引っ越してきました! サーフィン、シュノーケリング、マリンアクアリウム、たまにウェイクボードや釣りなど、海や水に関わるものが大好きです! 海や周りの方々に感謝しつつ、この街を満喫しながら、湘南一白いサーファーを目指します!

サーファーができる温暖化対策 (2)

近年、地球温暖化が原因とされる海の変化が顕著になっています。

海水温の上昇による台風の大型化・多発、海岸侵食、サンゴの白化や海の生態系の変化など、サーファーが愛する海は確実に影響を受けています。

その海を未来につなぐために、サーファーだからこそできることがあります。



はじめに

出典:気象庁HP

出典:気象庁HP

今年の3月に気象庁から発表されたデータによると、日本近海の海面水温は過去100年で平均+1.33℃上昇しており、世界平均(+0.62℃)や北太平洋平均(+0.65℃)よりも大きな上昇となっています。

日本国内の年平均気温の上昇(+1.40℃)と比べても、ほぼ同じペースで上昇しています。


さらに先日、10月10日に気象庁から発表されたデータでは、沖縄諸島近海などで海面水温が30℃以上に達する海域も見受けられました。

生息するサンゴにとって適温は25〜28℃。30℃超えが長期間続くと、衰弱して生きることが難しくなります。

「温暖化」と言われると少し遠い問題に感じるものも、このグラフや生物が生きられない水温になってきている状況を知ると、より切迫感が伝わってきます。



地球温暖化 サーフィンへの影響

波・地形・サーフポイントの変化

海岸侵食が進む
砂浜の幅が狭くなり、ビーチブレイクの波質にも変化が出ます。
また、砂浜が後退し、著しく消失しているエリアもあります。

特に湘南や千葉北など砂の動きが大きいエリアは影響を受けやすいです。

リーフブレイクの変化
海面上昇で波のブレイク位置が変わり、これまでのピークが使えなくなることも。

波周期・うねりの変化
気候や海の状況の変化によって、海流や風のパターンが変わると、シーズンごとにうねりが入る方向や周期が変わる可能性があります。
これにより、いつも同じようにブレイクしていたポイントでも、波の入り方や波質が変わることがあるかもしれません。

安全面でのリスク増加

台風や熱帯低気圧の大型化・多発
ビッグスウェルのチャンスが増える反面、危険なコンディションが増え、サーフィンできない日も多くなります。

クラゲ・有毒生物の増加
毒性クラゲや毒を持つヒョウモンダコなどの目撃が増え、ケガや中毒のリスクが上昇する可能性があります。

感染症リスクの上昇
海水温上昇で増える「ビブリオ菌」などによる皮膚感染の危険も。

生態系・海の魅力への影響

サンゴ礁の白化・死滅
サンゴ礁の白化や死滅が進み、沖縄や海外などの美しいリーフ環境が失われつつあります。
年々多くのサンゴが死滅し、生態系にも変化が起きています。

魚や海洋生物の生息域の変化
釣り・ダイビング・サーフカルチャーに関わる楽しみが減る可能性も。

コミュニティ・文化面の影響

大会開催の不安定化
波の質や季節パターンの変化で、大会日程の安定した設定が難しくなる。

人気ポイントの混雑化
利用できるポイントが減れば、一部のポイントへの集中が進みます。
シークレットポイントにも人が増え、密集によるトラブルの危険性も高まります。

Image_fx



私たち、サーファーだからできること

1. CO₂排出を減らす移動

〇 相乗りサーフィンで車の台数を減らす

〇 近場のポイントは自転車でアクセス

〇 海外トリップは回数を絞り、現地滞在を長めにすることで効率的に

〇 無駄な移動を減らすため、波情報を事前によくチェックして計画的に海へ向かう

2. エコなギア選び

〇 リユース、またはリサイクル素材や環境配慮型のボード・ウェットスーツを選ぶ

〇 消耗品は長く使う・修理して使う

〇 使わなくなったギアはリユース・リサイクル

3. 再生可能エネルギーを意識

〇 再生可能エネルギー(太陽光、風力など)の契約を検討する

〇 サーフボードの制作や配送時にカーボンオフセットに対応したブランドを選択

4. 知識を深めて発信する

〇 気候変動が海に与える影響を学び、仲間やSNSでシェア

〇 台風や海水温のデータを見て、変化に気づく力を養う

〇 「サーフィン好き」から「海の声を伝えるサーファー」になる

5. 地域活動に参加する

〇 ビーチクリーンの他にも、植樹や海岸保全活動に参加

〇 気候変動啓発イベントなどに参加

〇 クラウドファンディングや地域保全プロジェクトへの協力

6. サステナブルなライフスタイル

〇 マイボトル・マイバッグで使い捨てプラスチックを減らす

〇 食生活では、地元で獲れた旬の魚や野菜を選ぶことで輸送によるCO₂を減らす

〇 節電・節水を意識した生活を習慣に


Image_fx (3)




ひとりひとりができることは、小さいかもしれません。

ですが、夏の海をにぎわせたあのたくさんのサーファーたち全員が、目の前の波だけでなく、海への感謝と未来の海を意識し、行動したらどうでしょう。

今こそ、サーファーが一丸となって動き、大きなムーブメントを起こすときです。

最近の記事

関連する記事