上條将美のウラナミ『Happy new year Happy new board』

上條将美

上條将美
上條 将美:小学生4年から全日本選手権で連続入賞し、ジュニアで優勝、世界選手権に日本代表で2度出場後、19歳でプロになり、20年間にわたってシードをキープし、2012年に引退。最高ランキング5位。2011年サーフレジェンド入社。

ウラナミ写真

こんにちは、上條将美です。

こちら湘南では、朝晩を中心に気温は冬らしく冷え込みますが、海水温は例年に比べて暖かく、寒がりの自分でもまだブーツ無しでサーフィン可能です。

それでも、全体的に地形が深い所が多く、ある程度の波のサイズがないと潮が多い時間帯はかなり割れづらいか割れなくなり、インフルエンザで1週間ほどやられたこともあって、12月は3回しかサーフィンができませんでした。

2020年の年明け、皆さんはどうお過ごしですか。

さて、年末にニューボードが出来上がってきました。
サーファーにとっては最高のクリスマスプレゼント、お年玉で、寒い冬でもサーフィンへのモチベーションが大幅にアップしますよね。

サイズは、前回のボードと同じ5’8 × 19 1/8 × 2 7/16。フォームはもちろんEPSで、1/12ブラックプライムストリンガーです。
今回のボードは、前回のボードと違うコンセプトで作ったため、あえて長さ、幅、厚さを同じにして、違いが明確にわかるようにしました。
基本的には同じサイズでも、それぞれの部分の幅、厚さ、それにコンケーブが違うと、全く別物になります。

今回のボードと前回のボードの大きな違いは、レールの厚さを抑えたこと、全体的に入っているシングルダブルコンケーブのシングルを深くしたこと、フィン周りのコンケーブも深くしたこと。
それによって期待した効果は、レールの厚さを減らして浮力を調整し、アクションをした時の反発を抑えてコントロール性を上げつつ、コンケーブを深くしたことによってドライブ性とターンやアクションでのパンチ力を増すようにしました。

基本的なサイズは一緒なので、ボードを持った感じはそれほど違いはありません。それでも、乗り心地は全く別物になります。
どちらが良い、悪いではなく、波のサイズやコンディション、サーファーそれぞれ乗り心地の好みによって変わります。

以前、まだコンテストを回っているときに、あるトップサーファーのボードを乗らせてもらうことがありました。乗った感覚は、フィンが小さいこともあり回転性は良いものの、加速性に欠ける感じを受けました。一方、その方が自分のボードを乗った感想は、直進性があって加速性は良いものの、ストレートな印象でコントロール性が良くないとのことでした。

自分では調子良いボードでも他の人が乗るとイマイチ、逆に他の人がイマイチでも、自分が乗ると調子が良い、というのは多々あります。
自分の好みや乗りやすいボードを、それまで乗ってきたボードを参考に改良できるのがオーダーボードの最大の利点です。

もちろん、シェイパーとライダーが試行錯誤してモデルとなったストックボードでも良いものは間違いなくあります。ただ、見た目やボードを持った感触だけでボードの良し悪し、自分の好みに合っているかを判断するのは難しく、運がかなり重要になると思います。

その点、オーダーボードは好みや変更したいところをシェイパーと相談しながら改善できるので、より良いものができる確率が高いと思います。
一概に、同じ長さ、幅、厚さと言っても全然別物ですので、もし、ニューボードをゲットできる機会がありましたら、セレクトの参考にしてみてください。

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