上條将美のウラナミ『狭き門』

上條将美

上條将美
上條 将美:小学生4年から全日本選手権で連続入賞し、ジュニアで優勝、世界選手権に日本代表で2度出場後、19歳でプロになり、20年間にわたってシードをキープし、2012年に引退。最高ランキング5位。2011年サーフレジェンド入社。

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WSL / Kelly Cestari 

こんにちは、上條将美です。
10月になって秋らしい日もあれば、夏日もあったりして気温のアップダウンが激しい今日この頃、皆さんどうお過ごしですか。風邪などで体調を崩されていませんか。(このウラナミは10月中旬現在に書かれました。)

さて、今年も終盤となってWSLのCTツアーは最終戦のパイプラインマスターズを待たずしてジョン・ジョン・フローレンスが初のワールドチャンピオンに輝きましたね。
彼は、小さいころから天才として注目され、将来のワールドチャンピオンと言われていましたが、ついに彼の時代が来たといった感じです。

ただ、彼のような天才をもってしてもワールドチャンピオンになるには至難の業でした。ツアーには、ケリー・スレーター、ミック・ファニング、ガブリエル・メディーナ、アドリアーノ・デスーザなど歴代チャンピオンをはじめ、天才と言われるサーファーがひしめきあっているからです。

この中でチャンピオンになるのはもちろん難しいというか、凡人の知る由もないレベルの話ですが、CTツアーに残るだけでも非常に難しいことです。今のシステムでは、次の年に残れるのはわずか22名だけです。

そして、さらに難しいのが、QSツアーからCTツアーに加わることです。こちらは、世界ランキングで10位以内に入らなくてはなりません。
いくらQSとは言え世界のトップ10に入るには、ずば抜けたサーフィンのテクニックはもちろんのこと、ポジショニングや優先権を使った戦略、そして運も絶対に必要となります。

ただし、日本人も素晴らしい結果を出してきています、昨年はQSの最高峰となるグレード10000の「US OPEN」で大原洋人プロが優勝したのは記憶に新しいところです。
また、波伝説アンバサダーである野中美波さんは先日にポルトガルで行われた世界選手権で5位に入賞し、西優司プロは4位、森友二プロは3位となっています。

今まででCTツアーに入れた日本人は小野里美之プロのみです。
次は誰が入るのか。オリンピックを4年後に控え見ものであり、期待したいところです。

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