パタゴニアのユーレックス天然ラバー製ウェットスーツ、その機能性とは？【特集】

波伝説AD 2016.09.01

patagoniaネオプレーン

パタゴニアは今シーズンより、レインフォレスト・アライアンスによるFSC（Forest Stewardship Council、森林管理協議会）認証を受けた農園からの天然ラバーを原料とし、再生不可能な石油由来のネオプレンを使用しない世界初のウエットスーツを発売している。これにより、メンズ、ウィメンズ、キッズを含む米国モデルのフルスーツの全コレクション21製品がユーレックス天然ラバー製になった。
【世界初のネオプレン不使用のウェットスーツ】

3回にわたってパタゴニアの新しいウェットスーツを紹介する本特集。最終回の今回はパタゴニアの天然ラバー製ウェットスーツの製品詳細や機能性に迫る。過去の投稿をご覧になっていない方はこちらをご覧ください。
1回目、2回目

【６つの水温レベルに対応】
ユーレックス天然ラバー製ウェットスーツは６つのモデルによって、あらゆる水温に対応する事ができる。

■R1 Lite：２ミリ厚 18°-23℃
■R1：３／2.5ミリ厚 16°-18℃
■R2：3.5／3ミリ厚 13°-16℃
■R3：4.5／3.5ミリ厚 9°-13℃
■R4：5.5／4.5ミリ厚 3°-9℃
■R5：6.5／5.5ミリ厚 0°-3℃
※米国カリフォルニア基準、日本ではプラス約5℃目安

【反転マイクログリッド・ライナー】
速乾性と保温性を備えたライナー。新しいパタゴニア独自の反転マイクログリッド・ライナー（グリッド構造の凹面が表に出たライナー）は、これまでにない速乾性を発揮しながら優れた保温性はそのままに、スーツの軽量化を実現した。外側の表面と内側のライナーにはリサイクル・ポリエステル成分を可能な限り高い含有率で使用するとともに、機能性と耐久性におけるパタゴニアの基準を満たす。

【フローティング・フロントジッパー】
フローティング・フロントジッパーは防食性ジッパーを使用し、非対称のフラップが伸縮性と密閉度を高め、肩から胸にかけての広範な動きに対応する。他のデザインとは異なりジッパーは取り替え可能で、ウェットスーツの寿命を延ばす。

【ウェットスーツへのコメント】

■パタゴニア・サーフィン・アンバサダー進士剛光

Photo:進士剛光

「今年の春から伊豆、千葉、浜松などでR1ライトのモデルを着用しています。とても薄くて体にぴったりとフィットし、パフォーマンスを妨げず、裸の時のようにストレスがほとんどありませんでした。風が強い時などは体を冷えから守ってくれます。今までのウエットスーツと比べ、着用時のフィット感が特に違いを感じるポイントでした。体のラインに張り付くようにフィットとし、柔軟性があるタイツを羽織っているかのような感覚で、心地よくサーフィンができました。
２ラウンド目のサーフィンの時もよく同じものを着用しますが、速乾性に優れているため乾いている状態で次のラウンドに臨むことができます。風があれば夜でも干しているだけで乾いてしまいます。
まずは使用して着心地を感じて欲しいです。実際に着用したからこそ言えますが、きっと手放せなくなる存在になり、選んだことを後悔させないはずです。」

■パタゴニア・サーフィン・アンバサダー武知実波

Photo:yukko

「昨年の11月から徳島、福岡、鳥取などをメインに日本各所で雪や雨まであらゆるコンディションで着用しました。ウィメンズ・R3ユーレックス・フロントジップ・フルスーツを着ていましたが、伸縮性は抜群で、楽々と着脱ができました。保温性や速乾性は従来品を上回る機能性だと感じおり、おかげで寒い日の2ラウンド目も暖かくサーフィンを楽しめました。このモデルがあれば快適に冬の海を楽しめるのではないでしょうか。日本海や東北等水温の低い場所ではR4以上をオススメします。
植物由来の製品が選択肢のひとつとして登場したことを嬉しく思います。ユーレックス天然ラバー製ウェットスーツの登場は、長らく使用されてきたネオプレンの環境に与える影響を知る機会となり、植物由来の製品を選ぶ意義について一人ひとりが考えを深める大きな契機となりました。アンバサダーとしてのみならず、一人のサーファーとしてこの革新的な製品を多くのサーファーに伝えていきたいと思います。」

■海外メディアの評価

「パタゴニアのウェットスーツは機能などの要素も含め、最高級品だ」
「その耐久性に本当に感心した」
「下半身の柔軟性は、申し分のないものだった」
「脚部のライナーは全力のボトムターンやひどいワイプアウトの時でさえ全くずれず気に入っています」
「入水時の足元、ドルフィンスルーやパドリングの際の首元や肩からも海水が浸入しない」
「温かい内側とスーツ全体に一貫した厚みが優れた保温性を生み出す」
「パタゴニアのウェットスーツを東海岸で一冬テストしたが、ほとんどにおいて良い成績を残した」
「まず気付いたのは、身体をドライに保てるという事だった」
「身頃と腿が3.5ミリ、腕と脚が3ミリのR2をテストしたが、典型的な3/2ミリ厚のネオプレンよりも明らかに温かく、4/3ミリ厚のスーツにも匹敵する保温性だった」
「冬の期間着用し、シーズンの終わりになっても温かさとドライな着心地はそのままだった」

引用元：
Surfline：2016/8/31
http://www.surfline.com/surf-news/field-testing-patagonias-new-neoprene-free-natural-rubber-wetsuit-stoked-its-eco-friendly-but-how-does-it-perf_140934/
TRACKS Magazine：2016/8/31
http://www.tracksmag.com.au/wetsuit-guide-2016/patagonia.html

【実際にユーレックス製ウェットスーツを使ってみよう！】