『祝!優勝!』波伝説アンバサダー「勝倉直道氏」インタビュー

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2024年3月バイロン・ベイ初のアダプティブサーファーの国際大会となる『ブラックモアズ・オーストラリアン・プロ・アダプティブ・サーフィン・チャンピオンシップ(Blackmores Australian Pro Adaptive Surfing Championship)』STAND3で優勝した波伝説アンバサダーの勝倉直道氏。

波伝説アンバサダー勝倉直道氏
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https://www.namidensetsu.com/news/namidensetsu/471923

勝倉さんは29歳の頃事故で両足に重度のやけどを負い、病院で30歳を迎え、そこから4年間リハビリと皮膚移植を繰り返し、4年半後にようやく大磯の海に戻りました。
その時は筋力もなく、そこから15年ぐらい(50歳前ぐらいまで)ロングボードを趣味の一環としてやっていたが、ネットでパラサーフィンを知りこの世界に飛び込んだとのこと。

現在も両方の足首が曲がらない状態であり、パラサーフィンではSTAND3というカテゴリーで日本代表として活躍中!

そんな勝倉さんが先日の大会で優勝しその報告を兼ねてサーフレジェンド社を訪れていただきました。

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今回は来社いただいた勝倉さんにインタビューをさせていただきました。



まずは簡単な自己紹介を

勝倉直道です。

1964年3月2日生まれの60歳です。
ホームポイントは湘南の大磯です。
スタンスはレギュラーです。



今回の優勝おめでとうございます。今のお気持ちは?

長年の夢でした。チャンピオンになりたいという思いはありましたが、今まで自分がやり続けたことが結果に結びついたということがとても嬉しいことです。

結果にこだわるということもありつつ、世の中にパラサーフィン(アダプティブサーフィン)というものをもっと知ってもらいたい。
そのためにはトップになることで知るきっかけになってもらえたらと思っていて、とても喜んでいます。

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ご自身のSTAND3というのはどんな障害なのでしょうか?

片足腿からの切断もしくは両下肢の機能障害、両下肢の膝から下が切断という部門になります。

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会場はどんな雰囲気でしたか?

18か国の参加があり、世界戦の時よりは若干参加国は少なかったですが、いつものメンバーも多く来ていましたし、会場は大盛り上がりでした。
なによりオーストラリアというサーフィン大国での開催であったということです。

会場は有名なバイロンベイというポイントで、多くの方に応援に駆け付けてもらいました。

大会で日本の国旗を振っていたら、現地の日本人の方が何をしているのかな?と興味本位で集まってくれて、そのまま大会ボランティアに参加していただけたことがとても嬉しかったです。

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パラサーフィンについてもう少し詳しく教えてください

カテゴリーは障害事の8つに分かれています。
本当は9に分かれているのですが、今、ウェーブスキー=シットが一つカットされる可能性があります。

スタンド 1
上肢切断、先天性もしくはそれに相当する障害、低身長で立った状態で波に乗るサーファー。

スタンド 2
膝下の切断、先天性もしくはそれに相当する障害、または脚長差があり、立った状態で波に乗るサーファー。

スタンド 3
膝上切断、両下肢切断、先天性もしくは障害同等の状態で、立った状態で波に乗るサーファー。

ニール
膝上切断、または両下肢切断、または先天性もしくはそれに相当する障害を持つ、膝をついてパドルを持たずに座った姿勢で波に乗るサーファー。

ウェーブスキー=シット
パドルを持って座った状態で波に乗り、パドリングや安全にボードに戻るためのサポートを必要としないサーファー。

プローン 1
腹ばいの姿勢でパドリングして波に乗り、安全にボードに戻るのに助けを必要としないサーファー。

プローン 2
腹ばいの姿勢で波に乗り、パドリングやボードへの安全な乗り込みに補助が必要なサーファー。

視覚障害 1
IBSA分類B1レベルの立った状態で波に乗るサーファー。

視覚障害 2
IBSA分類B2、B3レベルのスタンディングポジションで波に乗るサーファー。



日ごろのサーフィンで心がけていることは

私はテイクオフが遅いので、早くテイクオフできることを心がけています。

足が曲がらない分バランスが取りづらく、すぐに転んでしまうので、転ばないような体の重心の移動、体幹を心がけてサーフィンしています。

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これからの目指すところは

目指すところは当然のように、28年にロスでのパラリンピックが確定したら、そこに出場して金メダルを獲得するというところです。

歳も歳なのでラストチャンスという気持ちでいます。

ちなみにパラサーフィンで最年長は私の2歳年上の方がいますが、私もレジェンドクラスになってしまいましたね。



パラサーフィンの人口は増えていますか?

告知活動やSNSでの活動を行っており、私もできるかなと思っていただける方が相当数増えております。
5月に静波でジャパンオープンの開催前にパラサーフィンの体験会が行われます。
現在かなりの方の応募を頂いているとのことです。

その中に今後パラサーフィン、パラリンピックを目指すという、有望な方もいるのではないかと思って、ワクワクしています。



サーファーの皆さんにコメントをお願いします

歳をとってもあきらめなければ歳なんて関係なく、自分でできることが必ず可能になってくると思います。

サーフィンを始めたからには死ぬまでサーフィンをしてもらいたい!と思うほど素晴らしいスポーツだと思っております。

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話をしていていつも陽気で元気な勝倉さん。
いつもパワーを頂いております。

引き続き勝倉さんの応援をよろしくお願いします!
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4月3日の朝日新聞でも勝倉さんの活躍が掲載をされました。
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