【Women’s QS6,000】カリッサ・ムーアが優勝!

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2018 Paul Mitchell Supergirl Pro勝者のカリッサ・ムーア、2位のキャロライン・マークス(左)、3位のマリア・マニュエル(右)/WSL / Kurt Steinmetz

 
 
女性プロサーファーたちにとっての一大イベントであるPaul Mitchell Supergirl Proは、ワールドクラスと次世代のタレントたちとの間で激闘が繰り広げられ、最終日の日曜日を迎えた。そして、「スーパーガール」の称号を得たのは、3×世界チャンピオンのカリッサ・ムーアであった。
 

ムーアの容赦ないパワーサーフィンはスーパーガールプロの初優勝につながった/WSL / Kurt Steinmetz

ムーアの容赦ないパワーサーフィンはスーパーガールプロの初優勝につながった/WSL / Kurt Steinmetz


 

ムーアは、クリーンながらもセット間隔の長い2~3フットのスウェルに、輝かしいスタイルのサーフィンを魅せつけ、16歳ルーキーのキャロライン・マークスを破った。
これは、今までスーパーガールプロに4度出場したムーアにとってようやく手に入れた初めての頂点となった。
「初優勝は、本当に興奮しています。今シーズンまだ一度も勝っていない私にとって重要な勝利であり、自信を持つことができました。私は複雑に考えすぎてましたが、シンプルに考えたことが良かったのだと思います。今シーズンの中でも少しだけ試合を楽しむことができました。試合に勝っても低姿勢でいたかった。ただ、試合を楽しみたかったんです。コンディションは波数の少ないスモールでしたが、勝敗よりも自分のパフォーマンスに重点を置いてとにかく楽しみました。」ムーアは試合後のインタビューで話した。
 

偉大なアスリートの一人であるムーアのスマイルWSL / Kurt Steinmetz

偉大なアスリートの一人であるムーアのスマイルWSL / Kurt Steinmetz


 

観客たちが最初の一本を待ちわびるほどのスロースタートが予想されたファイナルでは、開始と同時にのろしが上がった。
ムーアは、彼女の象徴であるパワーターンで、エクセレントに近い7.67をスコア。
一方のマークスは、7.00をスコアしすかさず追いついたものの、ムーアは6.17のバックアップスコアを加え、若手にプレッシャーを与えた。
マークスも6.10をスコアするものの、ニードスコアの6.85には届かずに逆転することができなかった。

ムーアはベテランとしての経験豊富な展開を魅せた。同CTのブロンテ・マコーレーをラウンド5で、ジョアン・ディフェイをクォーターファイナルで、そして絶好調のマリア・マニュエルをセミファイナルで倒したものの、彼女はここからが大勝負であることをわかっていた。

 

オーシャンサイドピアーを埋め尽くす観客/WSL / Kurt Steinmetz

オーシャンサイドピアーを埋め尽くす観客/WSL / Kurt Steinmetz


 

「キャロラインは、イベントを通して抜きん出ていて、ジャッジは彼女のことを常に高く評価していたので、難しいファイナルになることは分かっていました。」
ムーアは続けた。
「私は、自分の持つ全てを出す必要があったし、願わくば海が味方してほしいと思いました。今自分が何ができるを考え、相手のスコアは忘れて、自分自身とサーフィンをすることが勝利の鍵だったと思います。」
 

今シーズン3度目のQS優勝を記録しそうになったマークス

マークスの凶器であるバックハンドは今シーズンのQSにおいて止めることができないものになっている/WSL / Kurt Steinmetz

マークスの凶器であるバックハンドは今シーズンのQSにおいて止めることができないものになっている/WSL / Kurt Steinmetz


 

マークスは、2018年シーズンにおいてwomen’s QS史上最大の快進撃が続いている。あと2つのQS6,000イベントを残し、すでに22,200ポイントを稼いでいる。
フロリダ州からカリフォルニア州サンクレメンテに移住した彼女は、ファイナルデイにて元CTのアレサ・クイゾンをラウンド5で、ディミティ・ストイルをクォーターファイナルで倒した。
そして、重量級マッチとなった元イベント覇者のココ・ホーとのセミファイナルが、彼女のハイライトとなった。

「家族がそばで支えてくれて、偉大なコーチ、素晴らしいサーフボードにも恵まれて本当に感謝しています。私はまだ若くてプレッシャーもなく、ただ自分のベストなサーフィンをしたいだけです。大会も大好きで、今シーズンは結果を残せています。ファイナルでは僅差で負けましたが、逆転できるときもあればできないときもあります。それでもファイナルまで勝ち上がることができて嬉しいです。この自信を来週のUS OPENに持ち込みたいですね。」
マークスは続けた。
「カリッサとのヒートは最高でした。J-bayでも同じヒートで戦いましたが、私にとって彼女はアイドルの一人なんです。でも、彼女に勝ちたいと挑戦しているのは、とてもおもしろいです。このイベントは本当に楽しかった。そして最後に対戦したのがカリッサだということが、とても素晴らしかったです。」
 

ココ・ホーのスタイルとフローは、オーシャンサイドで勝ち上がるための大きな鍵になっていた/WSL / Andrew Nichols

ココ・ホーのスタイルとフローは、オーシャンサイドで勝ち上がるための大きな鍵になっていた/WSL / Andrew Nichols


 

元イベント覇者でアマチュアのジュニア部門で2度も優勝した経験のあるホーは、ラウンド5では現在CTランク2位のレイキー・ピーターソンを破り、強烈なファイナルデイのスタートを切った。マークスとのセミファイナルで惜しくも敗れたものの、オアフ島ノースショアローカルでもある彼女は、QSランキングを2位へと上げた。

「2008年に勝ったときのことを言われも何も気に留めませんでしたが、私はCTツアーに8年も身を置いていることになるんですね。キャロラインみたいな若手がいると、とてもエキサイティングです。全てのイベントで自分の実力を試し、大きなポイントを得ることは私にとって重要なことです。」
ホーは加えた。
「たくさんのCTサーファーがでているので、とてもヘビーでした。レイキーやステフの存在は、基準以上にみんなのサーフィンをさらにハードにしていました。そこで3位に入れてさらに嬉しく思います。」
 

マニュエルはファイナルを見据えていたものの、カリッサの勢いを止めることはできなかった/WSL / Kurt Steinmetz

マニュエルはファイナルを見据えていたものの、カリッサの勢いを止めることはできなかった/WSL / Kurt Steinmetz


 

マリュエルも、ホーと同じようにスーパーガールプロにおいて輝かしい足跡を残しているサーファーである。毎年ファイナルデイまで残り、2013年には優勝している。
ハワイアンバトルとなったムーアとのセミファイナルでは、わずか0.23ポイント及ばず敗退。
しかし、カウアイ島民の彼女は、同じくハワイアンのブリサ・ヘネシーをクォーターファイナルで破り、日本で唯一残っていた前田マヒナプロも彼女の前に屈した。

「ファイナルまで行ければさらに良かったけれど満足しています。カリッサが乗った波は、クローズセクションにヒットさせることが可能でしたが、私の場合はそれができませんでした。次世代の若いサーファーも見れてとても良かったです。ブリサはまもなくクォリファイすると思いますよ。私もこのリズムを次のハンティントンに持って行ければ、良い結果が残せると思います。」とマニュエルは話した。
 
そして、いよいよMen’s QS10,000とWomen’s CT第7戦Vans US Open Of Surfingが開催される。
http://www.worldsurfleague.com/events/2018/wct/2765/vans-us-open-of-surfing
 
また、すでに始まってるジュニアでは、安室丈プロと上山キアヌプロがクォーターファイナルに進出している。
日本時間の本日午後11時30分ごろからファーストコールがかかるので、チェックしてみよう!
http://www.worldsurfleague.com/events/2018/mjun/2762/vans-us-open-of-surfing?roundId=11904
 
 

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