唐澤予報士のウラナミ『今年の台風はどうなる?』

唐澤予報士

唐澤予報士
唐澤予報士:1991年、沖縄でサーフィンを始める。(スノーボードも開始)  1993年、初めてフルマラソンを完走。1999年、気象予報士資格を取得し登録。現在に至り、一児(娘)の父です。

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2022年4月15日 台風1号による神奈川県辻堂ポイントの波

2022年に発生した台風は25個でした。そのうち、沖縄を除いた本州・九州・四国に接近した数は7個で、上陸は3個でした。どちらかというと、2022年は、台風の波ということでは外れ年でした。個人的に2022年の台風で一番良かった波は、4月の台風1号による波でした。湘南地区では4月15日をピークとしてサイズアップ。辻堂ポイントでは、ワイドなブレイクが目立っていたものの、面などは良い状態で頭半以上のサイズとなりました。この日は、乗れた本数は少なかったものの、6‘2のセミガンのボードを使ってロングライドをメイクできました。この4月が台風の波のハイライトだった。って感じで、いささか寂しい年でした。(ただし、台風による災害という意味では、良い年だったのかもしれません。)

さて、それでは、今年2023年の台風の波はどうなるのか? ザックリというと、平年並となりそうです。なぜかというと、続いていたラニーニャ現象が終息に向かいつつあり、春以降はエルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態が続く可能性が高いと予想されているためです。簡単にいってしまうと、台風の発生域である熱帯域の海面水温が平年通りになりそうなので、台風の発生等も平年通りになりそう、ということになります。
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(気象庁HPより)

では、平年通りの台風となると以下になります。発生数は25.1個、接近数は11.7個、上陸数は3.0個となっています。この通りであれば、2023年は2022年よりも台風の波が入る回数が増えることになりそうです。

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(気象庁HPより)

ただし、この数年で台風の発生域・進路・発達などが、以前とは違いが見られるようになってきました。地球温暖化の影響のためか、海面水温が高くなっているため、台風が従来よりも北で発生することがあり、日本付近に近づいてもあまり衰弱しないという現象がおきています。スーパーコンピュータによるシミュレーションだと、このまま地球温暖化が進むと、台風の発生数に大きな変わりはないものの、発達してあまり衰弱しないままで日本に接近・上陸する「スーパー台風」が増えるとの計算結果もあるそうです。

どうやら、従来の経験則が通用しないようになるのかもしれません。ということで、今年も予想を頑張るので、応援のほどよろしくお願いします!

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