「湘南」といえば、サーファー人口の多さのわりに波がなく、1週間サーフィンできないなんてことは多々あるが、今年の梅雨時は特に波がなかった。
そんな、湘南を離れ、波伝説ライダーの進藤晃プロと一路千葉南に向かうことに。
そして、伊豆からは、進士剛光プロ、現地の千葉南では中浦章プロと福島寿実子プロが合流し、「WAKE 波伝説ツアー」が始まった。
波情報の確認と併せて、サーフィンをするうえで最も基本であり、最も大事である波チェック。サーフポイントのセレクトから始まり、どこのポジションのどの波を乗ってどんなライディングをするか。その見極めはコンテストのサーフィンもフリーサーフィンも同じだ。
波伝説ライダーであり、[FIREWIRE SURFBOARDS]の日本の代表でもある進藤晃プロ。
彼のサーフィンは常にスタイリッシュであり、そのスタイルはいかなる波のサイズ・コンディションによっても崩れることがない。
スピードに乗ったフルレールのターンができるのは、ハワイなどのビッグウェーブでの経験・スキルがあるからこそ。
リラックスしているだけ。にもかかわらず被写体によってはそれでも絵になってしまうから不思議だ。
千葉南エリアと言えば、関東圏でも海水のキレイさはトップクラス。今回は素晴らしい天気にも恵まれた。
そして原風景。
伊豆から参加してくれた進士剛光プロ。現在は、プロサーファーとしての経験を活かしコーチとして若手の育成に尽力している。
今回の旅では終始リラックスモードで、「最大限に旅を楽しみたい!!」と言っていた。
そんなメローな性格の進士プロも、ひとたび海に入ってしまえばフルパワーで波を切り刻んでしまうのはサーファーの性。
速いセクションを抜ける際も波の状況によってエアーに切り替えることができる技のバリエーションの多さが進士プロの持ち味。
小波が続く憂鬱な梅雨時でも、視点を変えれば日本の素晴らしい四季が感じられる。
旅のエッセンス、地元の旬の食材。
ランチの後はクルーダウンがてらモアベター波を求めて再び波チェック。
いつでも明るくキュートな福島寿実子プロ。波伝説アンバサダーのマスコット的存在。
掘れたセクションでも絶妙のバランスでボードをコントロール。
そして、セクションを抜けた後はカーブでスプレーを飛ばす。波待ちの時はとびきりの笑顔でも、ライディング中は獲物を狙うかのようなプロフェッショナルな表情を見せる。
今回の旅でお世話になった地元・ジェニアスサーフの加藤将門氏。
加藤氏の甥っ子、大澤俊太君。
WAKE波伝説号で千葉南を波チェックしていた田原啓江プロと遭遇。もちろん聞くことと言えば、「どこの波が良い?」
言わずと知れた日本トップエアリアリスト、中浦“JET”章プロ。彼の才能はサーフィンだけにとどまらず、音楽、カメラ、映像編集、アートなど多岐にわたる。
スピード感が伝わる一枚。エアーをメイクするのに不可欠な前足の引き付けもぜひ参考に。
エアー以外のテクニックでも創造力を発揮。これはレールを使ったカービングからフィンを抜いてテールスライド、からのリバース。
完璧なスタイルでフィンアウトリップをメイク。ハイレベルの技を決めるには、波のポジション、タイミング、目線、体勢、全てがそろって初めて可能となる。
自然あふれる千葉南では海の楽しみ方も豊富。
知る人ぞ知る千葉南の名店のうなぎ。柔らかくふっくらとした舌触りで絶品。
ステッカーの貼り方にもそれぞれの個性が現れるが、最近の傾向としてはボードの下半分に集めるのが主流。
進藤晃プロの右下にチラッと写るのは、直前の肉離れで観戦に回った筆者・上條将美。
今回のベストショット?! 撮影はプロとして超ストイックにこなし誰よりも長く海に入っている中浦プロ。それでも楽しむことを忘れない、サーフィンの最も大事なこと。
千葉南から一路湘南へ。コンパクトな車体からは想像できない広い車内スペースだけでなく、高速でも安定した走りを提供してくれるWAKE。今回のトリップでも大活躍で、サーファーのベストパートナーだ。
(終)