迫る冬に備えよう!いまさら聞けない、あの病への対策。

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サーファーなら一度は耳にしたことがある「サーファーズイヤー」。

耳栓を買ったものの、次第に使わなくなって行方不明…という方も多いのではないでしょうか。

実際にはどんな症状で、なぜ起こるのかを正しく理解している人は意外と少ないものです。

今回は、実は身近で見過ごせない、この症状について解説します。



サーファーズイヤーとは?

病名:外耳道外骨腫(がいじどうがいこつしゅ)

冷たい海水や風に長期間さらされることで、外耳道の骨が反応して少しずつ隆起し、耳の穴が狭くなってしまうと考えられています。

進行すると外耳道がふさがり、日常生活にも影響を及ぼすことがあります。

特に冬にサーフィンをする方や、水温の低いエリアで活動するサーファーに多く見られます。

また、サーファーに限らず、水上・水中スポーツを行う方やダイバーにも起こりうる病気です。
ここ



主な症状

・耳の詰まり感

・聞こえにくさ(難聴)

・耳に水が溜まりやすい

・外耳炎などの慢性炎症

初期の段階ではあまり症状が現れませんが、進行すると耳垢や水が溜まりやすくなり、難聴や頭痛の原因となることがあります。

さらに、耳の穴から水が抜けにくくなることで海水中に含まれる雑菌が繁殖して耳の中に炎症が起こり、内耳炎(鼓膜内側の炎症)、外耳炎(同外側の炎症)などの病気へと悪化する可能性もあります。



予防方法

・サーフィン専用の耳栓(サーフイヤープラグ)の使用

・冬はフード付きウェットスーツで耳を保護

・海から上がったら耳の水分をしっかり乾かす

耳栓をするだけなら、そこまで負担はかからないはず。

日常的にケアを積み重ねることで、進行を大きく遅らせることができます。
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治療について

一度できた外耳道骨腫は小さくなりません。

軽度であれば予防で進行を抑えることが可能ですが、重度の場合は外科手術で骨を削る治療が必要となります。

さらに、手術をしても再発の可能性があるため、術後も耳の保護は欠かせません。

術後に耳の皮膚が元に戻るまでは3~4週間程度はかかるため、その間サーフィンができないことも辛いですね。


ちなみに、弊社代表の加藤社長も10年以上前にサーファーズイヤーが悪化し、日帰りで両耳の手術を受けています。

サーファーズイヤーのため両耳を手術中の加藤社長

※両耳を手術中の様子

サーファーズイヤー手術の1週間後、再び波乗りが出来るのが嬉しくてたまらない加藤社長

※手術から1週間で再び波乗りへ向かう様子

ゴッドハンドとも言える医師の施術と驚異的な回復力により、術後わずか1週間でサーフィンに復帰した加藤社長。
※個人差がありますが、しっかり回復するまではお勧めできません。

ただし、現在も耳の中にはかさぶたのようなものが残っており、再発の傾向もあるそうです。

さらに、加藤社長のサーフィン仲間の中には、手術後に顔面神経痛が残ってしまった方や、試合復帰までに1年を要した方も。

術後の自己管理や出頭医によりその後の命運が分かれてしまうのも、この病気の怖いところですね。



長くサーフィンを続けるために

「サーファーの職業病」とも呼ばれるこの病気は、正しい知識と習慣で防ぐことができます。

耳栓をつけることに抵抗がある方も多いですが、将来も快適にサーフィンを続けるためには、今からの予防が大切です。

皆さんも、ぜひ耳のケアをサーフライフの一部に取り入れてみてください。

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