上條将美のウラナミ『予感から確信へ』

上條将美

上條将美
上條 将美:小学生4年から全日本選手権で連続入賞し、ジュニアで優勝、世界選手権に日本代表で2度出場後、19歳でプロになり、20年間にわたってシードをキープし、2012年に引退。最高ランキング5位。2011年サーフレジェンド入社。

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冬の中でも一番寒い時期になってきた今日この頃、皆さんはどうお過ごしですか。
気象庁によると、東京の過去30年間の平均気温は、12月は8.7℃、1月は6.1℃、
2月は6.5℃、3月は9.4℃。つまり、1月、2月を乗り切れば12月より暖かい時がくるということです。あともう少しの辛抱ですね。
ただし、最近はサーフィンの防寒グッズはかなり優れていますので、それを駆使して冬の間もサーフィンを頑張れば、ウェットが薄着になって軽くなる春には調子良くシーズンインできますので、ぜひ、Keep Surfingで。
さて、2017年のWSL CTツアーは最終戦のパイプラインマスターズまでもつれ込んだ末、ジョン・ジョン・フローレンスが2016年に続き2年連続のグランドチャンピオンに輝きましたね。バリエーションに富んだエアーテクニックと、ビッグウェーブでのチューブテクニックを兼ね備え、彼のグランドチャンピオンを予感していた方は多かったと思います。決まったから言うわけではありませんが、自分もその一人でした。
そして、その予感が確信へと変わったのが、オーストラリアのマーガレットリバーで行われたCT第2戦でした。
結構なサイズのあるパワフルな波で行われたこの大会。CT選手をもってしても浅いリーフのハードなエンドセクションでてこずりワイプアウトする選手が多い中で、分厚いスープを完全に料理していました。それは、まるでファンウェーブでサーフィンしているようで、独りだけ全然違う、という感じでした。
合計20点満点のベスト2の点数も、ラウンド3が19.27、ラウンド4が19.16、クウォーターファイナルが18.04、セミファイナルが19.27、ファイナルが19.03と、5ヒートの平均はなんと18.95と驚異的な数字です。
この点数を積み上げた多くのライディングはエアーやチューブではなく、カービングターンでした。そのカービングはセクションに合わせて多彩なバリエーションを披露し、レールを入れて深くパワフルに波をえぐりきっていました。
この試合のジョン・ジョンを見たとき、エアーにチューブテクニック、それにこのカービングが加わったら、間違いなくグランドチャンピオンになるな、と思いました。
もちろん、こんなサイズのある時ではないですが、自分にとって多少サイズがあるな、と感じられるコンディションの時の良いお手本になりますので、ぜひ、参考にしてみてください。

http://www.worldsurfleague.com/events/2017/mct/1809/drug-aware-margaret-river-pro?roundId=8970

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