夜明け前、または陽が沈んだあと──
ほんのわずかな時間にだけ、自然が見せる特別な光を閉じ込めた『Saltwater Sky』。
そして、その眼差しをさらに深めた『Calling the Sea』を経て、新たな地平へ。
本展では、この2冊に連なる芝田満之氏の新作が展示されます。
静謐の中でかすかな光と向き合う、ぜひその瞬間を感じに、足をお運びください。
芝田満之
写真家 1955年生まれ、広告を中心にエディトリアルや映画・CM などの映像を手がけている。
代表的な作品集に『Daze』、『Lei』、『SUMMER BOHEMIANS』、『Calling the Sea』等。
多数の国際映画祭に招待された『コトバのない冬』の映像撮影を担当した。
池澤夏樹氏との共同出版『カイマナヒラの家』は代表作の一つ。
展示会概要
展示会名
芝田満之「Saltwater Sky」
会期
2025年5月31日(土)〜6月22日(日)
会場
神奈川県鎌倉市長谷 3-12-11 つたやビル3階
江ノ電長谷駅より徒歩3分
JR鎌倉駅より徒歩23分
また、5月31日(土)13:00からOFF SESSiONにて、オープニングパーティを同時開催。
(どなたでも歓迎です)
ウエルカムドリンクをご用意してお迎えいたします。
オープニングパーティ会場
OFF SESSiON
神奈川県鎌倉市長谷3-12-11 つたやビル3階
1980年代──当時を生きた日本人にとっては、特別な時代だった。
1985年に始まる「バブル経済」。
世の中は狂乱的な好景気に沸騰して、写真、映画、コマーシャル、音楽など、クリエイションは際限なく予算をかけることができ、その世界の輝きはまばゆいばかりだった。
芝田満之氏は、30代というあぶらがのりきっていた年齢で、コマーシャルの世界で写真家・映像作家として、1890年代を謳歌した。
「お金が転がり込んできた。気になるカメラ機材もすべて買えたし、海外も撮影に行こうと思えばどこでも行けた。余裕があったから、新しい試みをどんどんした。当時の東京の僕のスタジオはテスト工房のようだった」(芝田満之氏)
今回の展示では、芝田氏本人が1980年代に撮影した写真をセルフキュレーションした。
その作品からは、時代に反して、静寂のなかの余韻、センチメンタルをも感じさせる。
1980年代に入り、バブルの終焉とともに消えた写真家は少なくない。
芝田氏が現在も一線で活躍している理由を、掲示した色褪せない写真達が物語っている。
1980年代を生きた方々は当時の自分をよみがえらせ、今を生きる方々は時代に思いをはせてほしい。