Amuro Tsuzuki & Sumomo Sato @ Teahupoo Tahiti French Polynesia
5ウィークス・イン・タヒチ・Vol-2 は、大和撫子編〜〜
今回のNSAタヒチ強化合宿には、ツズキアムロ、マエダマヒナ、
カワセココナ、サトウスモモ、フィッツジェラルド・アイリ、
クロカワヒナコと言った6名のレディースサーファーが参加した。
あの底掘れするチョポが本当に牙を剥けば、
流石に日本を代表するレディースプロもマジ乗れるのだろうか?と思われたが、
結果合宿中エクストリームなコンディションになることはなく、
アーリーシーズンらしいクリーンな3〜4〜5〜の波が続き、
メンズと共に自身のリミットを押し上がる果敢なアタックを見ることができた。
第1週目がレディースウィークでアムロ、マヒナ、ココナ、スモモ、アイリの5名。
第2週目はアムロとココナのみが残り、
第3週目はヒナコ紅一点と言った構成になった。
第1週目は波・風共に良く、ファンサイズながらアンクラウドなチョポを堪能出来たが、
第2週目は波はウエストリーでデカく、風も珍しくウエストリーのデビルウインドが続き、
レディースにとっては厳しいコンディションに変化してしまった。
そして最後の第3週目は一転スモールコンディションが続き、
潮が動く時間帯で波がアッピンダウンするのを狙い、
朝に夕に混雑を避けながらもチョポらしい波で合宿を無事終えることができた。
今回の合宿でも大きな意味を持ったレディースサーファーの参加に備えて、
母船はもちろんだが、チョポでのレスキューには必須であるジェットアシストも用意された。
波間のデスゾーン時、インサイドのシャローリーフに打ち上げられた時、
そしてラグーンにまで追いやられてしまった時、大きな船では助けに行けない。
つまりチョポのリーフ、スエルのインターバル等、
刻々と変わる海の状況を見切り、卓抜したジェットスキーのドライブスキルが要されるのだ。
特にワイプアウトの仕方、揉まれてる間にもセーフティゾーンに向かって泳ぐ、
機敏な猛パドル・ワンパドルが生死を左右すると言っても過言ではない。
それでも持っていかれる時はリーフにラグーンにまで引きずられてしまうので、
ジェットスキーによるレスキューが必須となってくるのだ。
今回この重要なミッションを引き受けてくれたのが、
タヒチアンレジェンドのポトことベテアデビッドと奥さんのタヒナだった。
彼らのことはまた別のチャプターで紹介しますが、
彼らのストイックなレスキューのおかげで、どれだけの危機を免れたことか。
特にレディースがラインアップにいる時は一時も見逃さずに臨機応変な対応をとってくれた。
このように母船そしてジェットスキーアシストによって、
レディースも更なるチャージができ、また安全性を保ったセッションとなったのだ。



Mahina Maeda
マヒナはすでに何度かタヒチに来た事があり、ビッグチョポでの経験もあったことから、
レディースの中では群を抜いた波の捉え方、チューブスキル、リップアクションが目立った。
東京オリンピックにも出場し、ISA世界選手権でも幾度となく好成績を残してきた選手だ。


Kokona Kawase
今回の合宿でダークホースとも言える存在だったのがココナだった。
2週間にわたって素晴らしいチャージ・プルインを披露し、
一波一波ずつスキルアップし、日一日とチョポの波にフィットしていった。
Sumomo Sato
最後までチョポらしいチューブを捉える事ができなかったスモモだったが、
持ち前のガッツで誰よりも海に入っていたし、その努力・意欲はひしひしと伝わってきた。
今回の経験を課題として、ビーチブレイクとはまた違う次元のサーフィンも突き詰めて欲しい。

Irie Fitzgerald
グアム出身で現在ハワイ在住のハーフジャパニーズ・アイリは、
ワイメアやフィジーのクラウドブレイク等のビッグウェイブを経験してきた、
スレンダーでスタイリッシュなサーファーだった。
Hinako Kurokawa
第3週目のメンズばかりのメンバーで唯一人レディースサーファーの参加となったヒナコ。
タヒチに来る前、沖縄で顔面リーフにヒットするというアクシデントにあったが、
抜糸後、怯む事なく初チョポにアタックしていった。






Amuro Tsuzuki
東京オリンピック・銅メダリストのアムロは紛れもなく現在日本のエースと言える存在だ。
ただ本人も自覚しているようにフロント・バックサイド共にチューブライディングが苦手と言う。
だから2月にメキシコ・プエルトエスコンディードにもチューブ修行に出かけ、
そして今回タヒチ・チョポ合宿でもバックサイドチューブライドの練習に励んでいた。
彼女の目標はオリンピック、そしてCT。
つまりオリンピックやCTに入るとチョポを避けては通れない、ここで戦わなければならない。
そこを見据えて今からでも苦手な分野を克服していく姿勢、
アムロの芯の強さはまさにそこにあるのだろう。

NSAタヒチ強化合宿・第1週目のメンバー