10/22 Sendai Day

Naoya Kimoto

Naoya Kimoto
サーフィンフォトグラフ界の巨匠、重厚なショットが魅力のKINこと木本直哉。 16才でサーフィンを覚え、20才からサーフィンフォトグラフィーの道を歩みだす。1981年から冬のハワイノースショアに通いだし、現在も最前線で活躍中。

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Kai Ojima @ Sendai Shinko  Miyagi  16:17 pm

 

先のブログでも書いたが、10月22日の午前3時に大阪を出発し、

初めての北陸経由で一気に仙台新港までやってきた。

道は空いてるし、起伏が激しくなく、

新潟まではひたすら真っ直ぐの道のりで、

ロングドライブも苦痛ではなかった。

昼過ぎ新港に到着し、いつもの高台にある駐車場から、

あのダイナミックな新港のビーチを見渡すと、

ノーウインド・胸〜肩〜の波がブレイクしていた。

先の台風でようやくバンクが出来上がったらしく、

ミドルのバンクは掘れ掘れ巻き巻きだった。

半田屋(宮城県で展開する激安の食堂)で軽くランチを済ませ、

午後3時から仙台ボーイズと夕方セッション〜

 

 

 

 

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A63I9576Kai Ojima

 

仙台を代表するオジマブラザーズの三男・カイは、

この数年湘南に移り住んでいたが、今夏仙台に戻り、

現在は塩釜の実家をベースにプロ活動を行なっている。

 

 

 

 

 

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A63I9597Tsubasa Ojima

 

こちらオジマブラの次男・ツバサ。

プロサーファーからは引退したものの、

ツバサ独特のパワーサーフィンは健在だ。

 

 

 

 

 

 

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A63I9457Wataru Kumagai

 

父は新港レジェンドのトオル君、

ママはロング&ショート元プロのモトコさん

といったサーファーファミリーの中で育ったワタル。

 

 

 

 

 

A63I9618Itta Kikuchi

 

新港マスターとも呼べるローカルレジェンド

キクチシンスケ君の長男・イッタ君・中学1年生。

 

 

 

 

 

A63I9465Isamu Furukawa

 

ロングドライブもなんのその、新港の波のクォリティに舌をまきまくりのカメ君。

 

 

 

 

 

 

 

 

122823267_1022013414980942_2225719796414225819_n@ Sendai Shinko  Miyagi

 

Story of The Surf Pilgrim より

 

東北の玄関口とも言われている宮城県仙台には、

日本屈指のビーチブレイク・仙台新港が存在する。

新港の特筆すべき点は、ビッグウエイブをホールドできるビーチ。

普通のビーチブレイクなら頭オーバーになるとクローズアウト、

アウトオブコントロール、大味になってしまうが、

新港の凄いところは、バンクのつき方にもよるが、

6ftでも8ftでも10ftでも恐るべしAフレームとなってクローズせず、

美しくもかつ驚異的な破壊力を持つビーチブレイクに変化する。

地形がいい時は、スモール〜ミディアムコンディションでもバレルアフターバレル、

スピッツが吹きまくりのチューブシティとなるから、

仙台いや東北、日本全国のサーファーから愛されているフェイマスサーフしポットだ。

昨冬のウエイブオブザウインター、およびサーファーポールのベストバレルアワーズに輝いた、

あのマツオカケイトを生み、育んできた仙台新港。

今は湘南・茅ヶ崎をベースにプロ活動を行なっているケイトだが、

タイフーンスエルなどで新港が覚醒する時は、

必ずと言っていい程ラインアップにはケイトの姿があり、

今も新港で伝説のセッションを作り上げている。

そんなケイトに続けと、今はオオタタクトがティーンエイジャーとして新港で頭角を現している。

そのタクトの父・オオタマサトシ、通称マンタロウとの出会いが、

俺を東北の魅力へと誘ってくれたのだ。

初めて新港を訪れたのは40年近く前、サーフィンカメラマン駆け出しの21歳の頃だった。

当時若手ダブライダーだった吉浜のヤナギサワジュンイチことジュンボーと、

大磯にスズキヒロシことチロ達とでダブの営業ツアーに乗っかり仙台に向かった。

仙台のパイオニアサーファー・エチゴさんの店がまだ仙台市内にあった頃の話だ。

まだ沖に堤防やテトラもなかった時代で広々としたビーチが印象的だった。

その後エチゴさんは新港の喧噪から逃れるように、

福島県との県境にある亘理に引っ越したが、

2011年3月11日の東日本大震災によって、家、店ともに津波で無くし、

その後疎開し、今はまた仙台市内に戻り元気にベアフットサーフショップを営んでおられる。

それから今度はセキノサトシの営業ツアーに便乗し旅した時にマンタロウと出会った。

マンタロウは新港の隣・閖上をホームグランドとした地味?なプロサーファーで、

この東北営業ツアーに同行してくれた。

仙台から山形〜秋田〜東北〜岩手、そして宮城へぐるりと東北をラウンドしたってわけ。

波には当たらなかったが、見知らぬ海を見、

土地土地でのローカルサーファーとの出会いが後の取材に役に立った。

それからマンタロウとは一気に親交を深め、

彼もまたハワイ・ノースショアに通い始め、

今のタクト以上のチャージを魅せるサーファーとなっていった。

当時まだ西湘の小田原をベースにしていた俺は台風取材で、

茅ヶ崎のサトウカズヤを誘ってアップノース・仙台へ向かった。

果たしてロングドライブの末行き着いた新港は、、、トップの写真の様に大パンピング!!

まだ駐車場もなく、今の様にテトラが入れられてなく、

左端のビーチの奥底からはすぐにゲッティングアウトできた時代。

俺もカメラアングルをそこに決め、逆光にならない様に撮影した。

結果その後JPSAが初めて仙台で試合を行った時に、

この時撮ったラインアップショットが使われることになった。

またこの時ほとんどのサーファーがレフトへ行くのに対して、

マンタロウはライトへのハードなプルインを繰り返し、当時のSWの表紙を飾ることになった。

その後は足繁く仙台に通い、閖上の農家であるマンタロウの家に寝泊まりしながら、

新港をはじめ福島や岩手、青森の波をハンティングしていく様になった。

この新港を出発点とする陸奥ロードが毎年恒例の行事となり、

当時新港のアップカマーであったエチゴショウヘイや、

レディースビッグウエーバーのモッちゃんことクマガイモトコさんらと、

秋深まる陸奥の旅に出かけ、素晴らしい波でのセッションを記録していった。

そんな陸奥ロードのスタートとゴールにはいつも新港の存在があり、

仙台という都会のビーチブレイクから、岩手〜青森の秘境のリーフブレイクへの誘惑が

たまらなく魅力的だった。

閖上をホームとして育ったマンタロウにとっては新港の喧騒よりも、

ストイックでマニアックなアップノースが性に合っていたのだろう。

だから俺の取材はいつも新港がスタート地点となり、

南うねりで新港の波をスコアし、

東うねりの岩手を味わい、

北うねりからの青森で終焉。

そして新港に戻り牛タン食って解散という図式図となって行った。

その後東日本大震災によっての壊滅から、奇跡の復興を遂げ、

新港はまた誰からにも愛されるビーチブレイクへとリボーンして行った。

最近は圏央道の発達によって湘南からは首都圏を通らずに東北道へスルーできることもあり、

ケイトや同郷の後輩・オジマカイも足繁く故郷・仙台新港に通っている様だ。

日本屈指、いやナンバーワンとも言っていい仙台新港は、

四季折々の顔を見せ、懐広く、いつでもサーファーを包み込んでくれることだろう。

 

 

 

 

122773086_690007458563939_372280099888979734_nMasatoshi Ohta @ Sendai Shinko

 

昨年、ブエノブックスから出版されたオイラの写真集・波巡礼には、

美しい仙台新港の写真が数点使われています。

下の写真はまだフィルム時代のもので、新港の奥はまだL字のビーチがあり、

ゲティングアウトも楽だった地形で、

そこからの懐かしいアングルで撮影されたものです。

縦巻きのチューブのハイラインポケットにいるのは、オオタマサトシ、

オオタタクトのお父さんです。

この頃は仙台セッションが終わると、必ず岩手〜青森への陸奥ロードに出て、

未知のブレイクを模索していった時代でした。

そんな訳で今回の仙台取材でも、

マンちゃん(オオタマサトシ)の御宅に3泊もお世話になりました〜

そしてそのマンちゃんの息子・タクトもすっかりお兄ちゃんとなり、

新港を代表するアップカマーに育っていった。

9月から千葉へ引っ越したタクトだが、明日からのスエルに備えて、

この日の夕方、マツナガダイキと共に里帰りしてきた。

明日からの新港セッションに期待したい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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