ナザレの表彰者たち: WSL / Poullenot.Photo by Damien Poullenot/WSL

ポルトガルはナザレのビッグウェイブポイントであるプライア・ド・ノルテで開催された本イベントは、強烈な大波が打ち寄せるなか、6時間に及びノンストップで行われ、世界最高のビッグウェイバーたちによって驚愕なパフォーマンスが展開された。

ビッグウェイブツアーのゼネラルマネージャーであるビル・シャープは、
「このイベントは、未だに成長の途中です。
このチーム戦という違ったフォーマットは、ラウンドを勝ち上がることや決められた時間内にスコアをすることを気にせず、長い時間をかけて競われるものでした。素晴らしい体験となり、本日はビッグウェイブサーフィンの歴史において最もベストな一日の一つとなりました。」

競技は、午前8時30分より緩いオフショアのなかでスタートされ、大波が世界的に有名なプライア・ド・ノルテの岬の眼下にブレイクした。
選手たちは、岬から見守るたくさんの観衆の前で、水の山を駆け下りた。サーファーとスキードライバーのパフォーマンスは、時間が経つにつれて上がっていった。

際立ったライディング、悲劇的なワイプアウトから驚異的なレスキューが最初の1時間でたくさん見られ、主催者は早い段階で競技時間の延長を決定した。
サーファーは最も大きな波を探し、最も危険なライディングをするため1時間のヒートを3度行った。

ジャスティン・デュポンがWomen’s Wave of the Dayに輝く

ナザレのボムセットをつかんだジャスティン・デュポン(フランス) / WSL / Poullenot

フランスのパワーハウスであるジャスティン・デュポンは、ポルトガルに移り住み、数シーズンをかけてナザレのビッグウェイブに挑戦し続けた。そして、今日再び彼女の実力が世界最高峰だということを証明した。
2019年女性のXXL Biggest Waveアワードを獲得した彼女は、本イベントでもグラッシーなレフトへ猛烈なスピードと完璧なラインで大波をメイクしたのであった。

「運良くヒートの始めに良い波に乗れ、その後の試合運びに余裕が生まれました。フレッドと私は良いリズムで、私が乗るたびにクレメントが待ってくれていました。長年の努力が報われました。本当に大きな波でしたが、イベントには完璧なコンディションでしたね。」とデュポンは喜びを表した。

カイ・レニーがMen’s Wave of the Dayを受賞

カイ・ハワイのビッグドロップ/WSL / Masurel

ハワイの天才ビッグウェイバーであるカイ・レニーは、ナザレでのMen’s Wave of the Dayが、彼の輝かしい功績に加わった。
大波用の道具と大波のラインにおける真の革新者である彼は、エアーやクレイジーなカーブで観客を沸かしてタイトルを獲った。

「ルーカスがいなければ、こんな波には乗れなかったので、彼もこの賞に値します。トウインサーフィンは最高にクールですね。僕はパドリングでのイベントで彼と戦ってきましたが、チームになることで友情が芽生えました。彼はライトへと僕を誘導し、その波は三角で自分が思ったよりも大きかったですね。」

チームチャンピオンはレニーとチアンカ

大波のアンダーザリップの上でカーブを描くルーカス・チアンカ / WSL / Poullenot

カイ・レニーとルーカス・チアンカ(ブラジル)で構成されたチームヤングガンズは、巨大な壁に対し巧みで独特なラインを描いた。40フィートプラスの波でも余裕のように見え、観客は度肝を抜かれることになった。
「僕らは数セッションをこなした程度で、それほど一緒に練習してきませんでした。ところがカイのライディングを見たとき、僕も彼のように乗りたいと思いました。お互いのためにスキーを操縦し、とても心地が良かったです。」

救助チームがJogos Santa Casa Commitment awardに

救助チームは選手たちの命を守った/ WSL / Poullenot

選手たちは、6時間もの間、大波に乗ることに命を賭けた。
優先されることはもちろんその選手たちの命であり、あらゆる状況から考えられる救助や医療のチームが設置されていた。
「19名の選手たちには19名の最高の救助者がついています。そしてまた別の運転手がそれぞれのチームについており、ドクターもボートに乗って医療班はビーチで待ち受けていました。」

プライア・ド・ノルテに駆けつけた多くのファンたち/WSL / Masurel