2016年USオープンJr. ポルトガルのISA世界選手権のJr.でともに3位入賞、WSL JAPAN Jr. Men’sでランキング1位、そしてJPSA最終戦では優勝と、大活躍の森友二プロにインタビューを行った。
1. 生年月日、年齢を教えてください。
2000年4月13日生まれ、16歳です。
2. 出身地とホームグラウンドを教えてください。
湘南・茅ヶ崎在住
茅ヶ崎パークがホームグラウンドです。
3. サーフィンを始めた歳ときっかけを教えてください。
始めた年はあまり覚えていないんですが、サーフィンをしていた父親の影響で小さいころから海で遊んでいたのがきっかけです。父はコンペティターではなく、趣味でやる程度ですが。試合に出始めたのは小学校2～3年生のころからですかね。
4. 2016年USオープンJr. ポルトガルのISA世界選手権のJr.でともに3位入賞、WSL JAPAN Jr. Men’sでランキング1位、JPSA最終戦では優勝と大躍進、大活躍でしたが、自分で振り返ってみてどうでしたか？想定通りですか？
やはりUSオープンJr.で入賞できたのが大きかったと思います。
ただ、それ以前の試合での負けがあったからこそJPSA最終戦の優勝とか、WSL JAPAN Jr. Men’sのランキング1位につながったのではないかと思います。
振り返って想定通りと言えばそうですね。試合では優勝以外目指すものはないし、全ての試合での優勝を目指していますし、
そのために自分がどれだけベストを尽くすかです！
5. 2016年の大活躍の要因は何だと思いますか？
田中樹プロのコーチングや作戦もありますが、試合に対する自分の考え方が変わりました。以前は試合は『勝つもの！勝たなければいけないもの』と思っていてそれがプレッシャーになって焦りにつながり、自分のサーフィンができなかったんですが、ある人に言われたんですけど、サーフィンはパフォーマンスであり、観客をいかに盛り上がらせられるかだと。その話を聞いてからは、この試合で一番輝こう！試合を一番盛り上げよう！一番観客を沸かせたやつが勝つ！と思ってやっています。その思いで大会に挑むようになってから試合で緊張しなくなりました。
USオープンとかも全然緊張しなかったです。試合を盛り上げたかったし、みんなが自分のサーフィンを見てくれるからとても楽しかったです！
コーチングやアドバイスをしてくれる人、陰で支えてくれている人たちに感謝しています。
6. プロになってすぐの活躍と感じている人も多いと思いますが、アマチュアのころの戦歴はどうですか？
ジュニアオープンとかで優勝したことはありましたが、それ以外はキッズの時にNSAの3位があったりとかでそんなに活躍はしていなかったです。あまりコンペティターとしての感じではなかったですかね。
JPSAは2016年のバリが最初で、そのときはトライアルで負けてしまいました。でも、その時に優勝した小林桂プロと部屋が一緒で、そのあとのQSもずっと一緒にいたりして彼から学ぶことが多くありました。
2015年は千葉でのNSA全日本で優勝することを目標に頑張っていたんですけど2回戦で負けてしまって・・・でも、負けがあるからこそ勝ちがあると思うし、そこから成長ができたと思います。
7. 普段の練習量を教えてください。 1日平均、週平均どれくらいサーフィンしますか?
決まっていないですね。千葉に行ったら毎日入っていますけど、湘南はあまり波がないので、波が上がったら友達とか知り合いのカメラマンさんを誘って一緒に入る感じです。波がないときは身体がなまらないようにトレーニングをしています。サーフボードのテストや本格的な練習は千葉で田中樹プロに見てもらってやるようにしています。それでも集中して2ラウンドぐらいで、よっぽど良い波じゃないかぎり3ラウンド入るとかはないですね。
8. サーフィンの練習中に心がけていること、上達の秘訣などあれば教えてください。
自分に何が必要なのかを考えて練習しています。田中樹プロからも言われていますが”練習は量より質”だと。たくさんやればいいわけではないし集中力が大事です。
これをすれば良いというのはないと思います。練習量が少ない人でも勝つ人は勝つし、人それぞれの練習の仕方であったり、試合へのもっていき方もあると思うので、自分にあったやり方をするのが良いと思います。
9. 海に入ること以外でトレーニングや、上達するためにしていることはありますか？
陸上は秘密です（笑）ランニングとかですかね・・・秘密にしておいたほうがおもしろいですから（笑）
10. 試合を見ているとメンタルの強さをとても感じますが、試合中の心がけを教えてください。また、メンタルのトレーニングはしていますか？
トレーナーさんから身体のケアも含めてメンタル面についてもサポートがあります。でも、その人のことは内緒にしておきたいです。
11. 試合前にいつもするルーティンのようなものはありますか？
音楽を聴くことです。ヒート前は負けたらどうしようとか色々考えてしまうことがあるので、音楽を聴くことによってそういう考えを出さないようにしています。試合前は唄ってもいいしダンスしてもいいしそれは人それぞれですけど、自分はノリノリでいくようにしています！もちろん、試合前は波も見ますがそこまで長くは見ないですね。黙って見ていると余計な事を考えてしまうことがあるので、違うことをしながらヒートに備えるようにしています。
12. 好きなサーファーもしくは目指している憧れのサーファーと、ライバルと思うサーファーはいますか？
ライディングがかっこいいなと思うサーファーとかはいますが、ビデオなどはあまり見ないです。
地元の憧れは大橋海人プロと大澤伸幸プロです。やっぱり二人はスターなんですよね。性格もそうだし、サーフィンに一緒に行ってもすごく楽しいし、こういう先輩になれたらいいなと思います。茅ヶ崎にはそういう先輩が多くて、そういうのがどんどん受け継がれていると思います。
同い年ということもあって、意識はしていないけど西優司プロとは比べられることが多いと思います。ISA世界選手権のときもそうでしたけど、あいつが勝ち上がると俺も絶対に負けれない！という気持ちになるから、そういう意味では良いライバルだと思います。
13. 身長・体重と、普段使うサーフボードのサイズを教えてください。
165cm 62kg 5’8の長さのボードを使っています。
14. ボードに「愛」の文字が書かれていましたが、何かイメージやメッセージ的なものはありますか？
あれは・・・秘密です（笑）正直特に意味はないんですが・・・かっこいい漢字を書きたいなと思っていて・・・大河ドラマで自分が唯一全部見たものが「天地人」で、その主人公・直江兼続の兜の前立てが「愛」だったんです。その影響もあったのかな？！歴史が好きなんです。彼女に捧げるっていうのもありましたけど（笑）
でも日本人として日本人がどう生きてきたのかという歴史は知るべきだと思います。海外で日本のことを聞かれたときにちゃんと答えられるようになりたいし、海外を知る前に日本を知ってからではないと！また、それを英語で話せるようにならなくてはいけないと思います。英語は特別な勉強はしてないです。学校での勉強だけです。あとは、海外に行くことが英語の勉強になるし、なるべく外人と一緒にいるようにしています。
15. 田中樹プロからコーチングを受けていると思いますが、どのような形でアドバイスをもらいますか？
コーチングを受ける人によってなんですが、それぞれのサーフィンがわかっているのでその人に合った指示をもらっています。
以前は田中樹プロに全てを任せて指示に従っていましたが、今は自分でもわかるようになってきたのでお互いで話をして決めていますね。田中樹プロは波をよく見ているし、ほんと頭が良いです。
試合は戦術や心理戦など駆け引きが面白いですね。
16. 2017年の1月に予定されているWSL ワールドジュニアチャンピオンシップに出場するため12月後半からオーストラリアに行くそうですが、2017年の活動予定を教えてください。
WQSを回ってとにかくランキングを上げて少しでもQSトップ10に近づきたいです。JPSAは時間が合えばなるべく出たいです。
ハワイはワールドチャンピオンになるには避けられない場所なので1月に行きます。ハワイはサーフィンの舞台で、あそこで勝てるやつはCTにも入れるし、ワールドチャンピオンにもなれると思いますから。
デカい波は怖いですけどいくしかないですね、試合もあるし。
森友二プロを目指して頑張っている若手に一言。
うまくなりたいとか、本当に目指すならガチで必死でやらないと時間はないです。僕ももう高1でほんと時間はないから、今できることをやらないといけないと思います。それを心がけないといけないと思います。あとは考えてサーフィンをすることですね。
森友二プロにインタビューを行ってみて、彼の大活躍は必然であることがわかった。
彼には明確な目標があり、それに向けて何が必要かそのために何をするべきか、それを理解し十分な理由を持ってやるべきことを適切に行っている。
今後の活躍も間違いないだろう。
（インタビューアー 上條将美）
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