8/31 Osaka Day

Naoya Kimoto

Naoya Kimoto
サーフィンフォトグラフ界の巨匠、重厚なショットが魅力のKINこと木本直哉。 16才でサーフィンを覚え、20才からサーフィンフォトグラフィーの道を歩みだす。1981年から冬のハワイノースショアに通いだし、現在も最前線で活躍中。

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Gerry Lopez with George Cockle @ Yes Theater Osaka

 

台風11号の事が気になりながらも、ジェリーロペスさんのドキュメンタリー映画、

The Yin & Yang of Gerry Lopez を見るために難波花月のイエスシアターに足を運んだ。

入り口近くには関西のサーフレジェンドで一杯だった。

午後3時から映画が始まり約1時間半、そして10分の休憩後ジェリーさんの生トークが約1時間、

終了は午後6時過ぎとなり、たっぷりと楽しむ事ができた。

監督はスケートボーダーとしても一世を風靡したスペイシーペラルタ。

彼の手掛けたドキュメンタリー映画 ”Dog Town & ZーBoys”は、

サンダンス映画祭で最優秀監督賞を獲得したほどの才能溢れるドキュメンタリー映画監督だ。

ジェリーさんのトークによると、構想から実に20年近い歳月を費やしている作品だが、

途中何度も企画ダウンしていきながらも、ようやくパタゴニアのサポートを得て、

この素晴らしい作品が出来上がったという。

Yin & Yang つまり陰と陽、全てはバランスだと言うジェリーさん。

ハワイ・サウスショアで生まれ育ち、カリフォルニアでの大学時代にサーフィンにハマり、

ハワイに戻ってからはアラモアナをホームグランドとし、

やがてノースショア・パイプラインでその名を馳せ、

ジャックシプレーと共にあの伝説のライトニングボルトを立ち上げ、

名実ともに世界のトップ、いやカリスマサーファーとなっていった。

そこにハリウッドのジョンミリアス監督からのオファーが入り、

ビッグウェンズデイやコナンなどの名作品に名脇役として抜擢され、

サーフィン界のみならず、映画界でもその名を知られる様になった。

しかしジェリーさんはハリウッドの病んだ世界に馴染む事なく、

故郷ハワイに戻り、今度はマウイに移住し、サーフィンだけではなく、

ウインドサーフィンやカイトサーフィンにも挑戦していった。

そのチャレンジ精神は今度は山に向けられ、

生活基盤をハワイからオレゴンに移しスノーボードにも没頭していった。

もちろんライトニングボルト時代から培ってきたシェープは更に研ぎ澄まされ、

ジェリーさんの削る板はまさに神格化されていった。

寒いオレゴンの山に引っ越すきっかけになったのはトニーとの結婚、

そして息子・アレックスの誕生が大きな要因だったと言う。

ジェリーさんにとっての海は陰、山は陽と言う。

海と山との生活バランス、そして家族との絆が、自分にとって一番大切なことだと言い切る。

更にサーファーとしてのアドベンチャースピリッツは止まることなく続き、

フィルムメーカーでありハワイ時代の幼馴染でもあるジャックマッコイからのお誘いから、

初期のバリ・ウルワツとの出会い、更にマイクボイヤムとの出会いから、

ジャワ・グラジガンへと誘われていった。

アラモアナやパイプラインにない、誰もいないパーフェクトなラインアップに身を置く、

ジェリーさんのサーフィン道は更なる次元へと駆け登っていった。

サーフィンとヨガ、1968年にヨガと出会い、たった一冊の本がバイブルとなり、

以来50年以上毎日2〜3時間、長い時で5〜6時間ヨガを行い続け、

身も心も平穏なリズムへと導かせているという。

そして今なおジェリーさんの無邪気な子供心は失せることなく、

興味を持ったことにはとことんチャレンジする、

失敗を恐れるのではなく、成功への過程と思い、こけてもこけてもやり直し、やり続ける、

そんなジェリーさんの静かなそして熱いメッセージが聞こえてくる作品だった。

 

 

 

 

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