【ニュース】オリンピックへのカウントダウン

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1月23日WSLニュースより

サーフィンは2020東京オリンピックにて正式にデビューし、男女20名ずつのサーファーが志田下で金メダルを目指して戦い、歴史を作ることになる。
サーファーでサーフィン競技のファンでもある私たちは何を期待して待てば良いのか、どのアスリートが出場するのかまたはしないのか。
そして、試合が始まる7月24日からはどのようなコンディションが期待されるのだろうか。

CTサーファーで仮決定している出場者

男子のサーファー10名は、WSLの2019年CTツアーの結果に基づいて決定している。

各国最大2名のサーファーが出場することができる。

・イタロ・フェレイラ
・ガブリエル・メディナ
・ジョディ・スミス
・コロヘアンディーノ
・ジョン・ジョン・フローレンス
・ジェレミー・フローレス
・ミシェル・ボレイズ
・オーウェン・ライト
・ジュリアン・ウィルソン
・五十嵐カノア

もしも、怪我や病気などの何らかの理由で出場できなくなった場合は、次のCT選手が繰り上がることになる。
フィリペ・トレド(ブラジル)
ケリー・スレーター(アメリカ)
ライアン・カリナン(オーストラリア)

一方、女子のCTサーファーは、8名から構成されている。

・カリサ・ムーア
・キャロライン・マークス
・ステファニー・ギルモア
・サリー・フィツギボンズ
・ジョアン・ディフェイ
・タチアナ・ウェストンウェブ
・シルバナ・リマ
・ブリサ・ヘネシー

そして怪我などの場合の繰り上がりは以下のサーファーとなる。
レイキー・ピーターソン(アメリカ)
ニッキ・バン・ダイク(オーストラリア)

(2019年シーズン初のエリミネーションラウンドに残ったものの、8.83ポイントのハイスコアを記録しワールドタイトル争いへと生き残ったアメリカ代表キャロライン・マークス。)

CTではない出場者の仮決定

残るオリンピック出場資格は、3つのISAイベントによって決定される。
そのうちISA World Sufing GamesとPan American Gamesは2019年に消化された。
これにより、男女5名ずつが仮に決定してる。

ルカ・メシナス
ビリー・ステアマン
フレデリコ・モライス
ラムジー・ブケイム
そして日本からは村上舜プロが有力な候補となっている。

女子は、
ダニエラ・ロザス
アナット・レイラー
ビアンカ・ブイテンダ
エラ・ウィリアムズ
そして松田詩野プロである。

オリンピック会場となる志田での松田プロのサーフィン WSL / Kawana

オリンピック会場となる志田での松田プロのサーフィン
WSL / Kawana

なぜ「仮」なのか。

なぜここで仮決定などの「仮」という語がつくのか。
最後のオリンピック出場をかけたイベントであるISA World Surfing Gamesがエルサルバドルで5月に開催される。
このイベントは、出場決定におけるもっとも階層の高いものであり、ここから上位5名の男子と7名の女子が出場権を正式に獲得することになる。

2019年のイベントにて仮決定をしているサーファーをひっくり返す唯一の方法は、エルサルバドルでのクォリファイにあるのだ。
例えば、ポルトガルの2名の選手エルサルバドルでファイナルに進出すれば、フレデリコ・モライスはそのスポットを失うことにもなる。
簡単には起こりえないかもしれないが、可能性は十分に残っているのだ。

(アゾレス島でのQS6,000で優勝したフレデリコ・モライス)

エルサルバドルでの戦い

オリンピックへの出場権を獲得しているCT選手にとっては、ISAのエルサルバドル戦は価値がないものである。
その一方、エルサルバドルまで渡り、出場枠を賭けて戦う選手たちは、パスポートを紛失しても衝撃的な集中力で優勝した2019年のイタロ・フェレイラのようなパフォーマンスが欲しいことだろう。
彼は、ヒートの半分が過ぎた状態で到着したものの、全てのヒートに勝利した。
国を賭けて戦うことで、今までにない情熱を発見したのであった。
他のCTサーファーも、エルスンザルのワールドクラスのポイントブレイクで、フェレイラのような高いレベルで演技してくることは間違いないだろう。

世界チャンピオンのフェレイラは、ISAタイトルも死守してくるだろう。/ WSL / Pierre Tostee

世界チャンピオンのフェレイラは、ISAタイトルも死守してくるだろう。/
WSL / Pierre Tostee

今後の動き

2020年5月31日までに、ISAはそれぞれの国々のオリンピック委員会(以下NOC)に、的確な代表選手の決定とその割り当てを報告する。
NOCは、さらに15日間の期間を使って再確認し、与えられた出場枠の中から7月6日の締め切り日までにエントリーが承認される必要がある。
現実的に、ほとんどのプロセスが公式である。
2020年のISAの試合が終わると、私たちは男女それぞれ20名を知ることになるだろう。
直前の怪我のみ、その名簿が変わる可能性がある。
これら40名のサーファーは、オリンピック競技が始める2020年の7月24日に向けて東京に集まる。
しかし、彼らが日本の波に期待するものは何だろうか。

会場の準備
志田下ビーチまたは「志田」は、東京から約65kmほど離れた千葉県の太平洋岸に位置している。
ポイントの特徴は、波がコンスタントにあり、東京から1時間の運転でアクセス可能なことから、日本のサーフスポットの象徴にもなっている。
パンチのあるビーチブレイクで、連続する突堤が安定したサンドバーを形成している。

このオリンピックで初めての大きな競技会場になった訳ではない。
千葉は、いくつかのCTイベントを含むたくさんのプロレベルのコンテストを行ってきた。
その中で、最も有名なものは、2005年に故アンディ・アイアンズが彼の象徴でもあるライジングサンをプリントしたボードショーツを着用し、ケリー・スレーターを下して優勝した時も千葉の抜群なコンディションでのイベントであった。

志田で空高く舞い上がるリーフ・ヘイゼルウッド/WSL / Kawana

志田で空高く舞い上がるリーフ・ヘイゼルウッド/WSL / Kawana

夢のような台風スウェル

「私たちは志田のサイズ平均をモモ~腰~胸前後と計算した。(7月24日~8月9日の期間)」
サーフライン社の気象学者のチーフであるマーク・ウィルズは、10年間の統計からデータを算出した。
「気候学の観点から、7月24日から8月9日にかけて波高が上がる傾向が多く見られ、統計的にも台風スウェルによるサイズアップが期待できるだろう。」と加えた。

サーフィン競技は33のスポーツの中で台風を望む唯一のスポーツである。
例えば2017年に台風が接近した際、大会期間中にオーバーヘッドサイズのスウェルとオフショアの風が吹いた。
太平洋西部では世界的に最も熱帯収束帯が活発な所の一つでもあるが、2016年には26個もの台風が発生している。
台風スウェルでパンプした会場で、史上初のオリンピックにおけるサーフィンのメダルが決定する可能性は大きい。

オリンピックへのカウントダウンが始まっている!

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