『FISHPEOPLE(フィッシュピープル)』
~海が変えた人生についての映画~
ある人にとっては恐ろしい場所である海が、他の人にとっては限りない喜びと自由な世界、そして人生を精一杯生きる好機を与えてくれる場所になる。
監督キース・マロイ、制作パタゴニアによる新しいドキュメンタリー映画『FISHPEOPLE(フィッシュピープル)』は、海に人生を捧げる個性あふれる人たちのストーリー。
それはまた、海で過ごす時間が、サーファー、スピアフィッシャー、遠泳者、元炭坑夫、そして危険にさらされている子供たちにもたらす変革について、そして海岸の向こうにある海という野生の地で、いかにして自らの限界を捨て去り、深い意義を見出すことができるかについての映画である。
このドキュメンタリー映画の公開に合わせてキース・マロイ監督が来日し、波伝説では単独インタビューを行った。インタビューアーは波伝説のスタッフで、19歳でプロになり、20年間にわたってシードをキープし続けた経歴を持つ、上條将美プロ。
まずは今回の来日の目的を教えてください。
今回の目的はパタゴニアがプロデュースしてくれてたこの素晴らしい映画を日本の皆さんに見てもらいたくて来ました。
今回の『映画FISHPEOPLE』の紹介をしてください。またどのような人に見てもらいたいですか?
サーフィンの映画というよりは、もう少しドキュメンタリーとして作りたかったのです。
そのドキュメンタリーによって、サーファーではない人、海の近くに住んでいない人、だれでも見てエンジョイしてもらえるものを作りたかったからです。
以前はライダーとしてテイラー・スティールなどの多くの作品に出演していましたが、今回は撮影をする立場の監督で、撮る側と撮られる側の両方の経験していますがどうですか?
プロサーファーの時にライダーとしてカメラの前でサーフィンをしていたけど、そのプロセスの中で皆で一緒に色々作っていたので、その中で映画の作り方を徐々に習い始めてそこから自分で映画を撮りたいと思いだしました。
ライダーとして今まで活躍していたが、その中で自分がチャレンジを乗り越えた感覚がとても気持ち良かったですね。
やはりサーフィンの映画を作るなら自分でカメラの前に出たかったが、今回の映画は海のメッセージを込めて、なるべく多くの人に伝えたいので自分が監督としてメッセージを伝えられたらと思いました。
来日は何回目ですか?今回のツアーで日本全国をまわるけど、楽しみな場所はありますか?
今回でたしか5〜6回目かな?今回は映画を見てもらうことが目的だから大半は東京にいるけど、自分の作品として頑張ったものなので東京とか大きい街で上映されることが楽しみなのです。皆さんに映画を見てもらうのが目的なんです。
でもまたサーフトリップだけで日本に来たいですね。
今回の日本トリップでサーフィンの予定はありますか?
今回は千葉でも上映するのでその時に少しだけでも入りたいですね。
でも今回は日本にいるのは5日間で、その間に5か所の上映に回るのでハードなスケジュールのトリップですが、日本の文化、食事、ビールとか、日本に来るのが本当に楽しみでした。特にそれ以外の予定はないんです。
監督にとって海という存在はどういうものでしょう?
それはとても難しい質問ですね。
それを考えると、なぜこの映画を作ったかのインスピレーションに戻ります。
自分の人生の中で海というのは大事な存在でありポジティブなものであり、プロサーファーとしても海は自分の中でとても大切な存在なんです。
映画の中でも見てもらえるかと思いますが、海、水というのは人間にとって心理的、精神的にも癒しになると思います。
ガンボードからボディーサーフィンまでなんでもこなしてしまう監督ですが、一番好きなのは?
正直言えば今は、娘2人(5歳・2歳)の二人を連れて11フィートのボードにみんなでタンデムするのが一番好きですね。
自分自身のサーフィンは長い歴史があるので、これからは他の人にサーフィンを教えるか、他の人のサーフィンの成長を見るのがとても好きです。
3兄弟で今もトリップしたりしていますか?
3兄弟ではいつも話をしたりコミュニケーションをとっています。そして家のプロジェクトだったり、なんでもお互いで手伝いをしあったりしています。
今お互いムービーの制作とかに入っているので、それの手伝いもお互いにします。そして今でも海の中で一緒に過ごす時間があります。
今回の映画に登場している6人はそれぞれどんな人たちでしたか?
6人の色々な違うキャラが集まっています。
最初に登場するのはハワイのスピアフィッシングのキミ・ワーナーさんです。
キミさんはダイバーとして30m以上潜ったり、ホオジロザメと泳いだりしているシーンがあります。
2番目にはタヒチのマタヒ・ドロレットさんです。
まだまだ若い18歳の男の子ですが、タヒチでのシンプルな人生を生きていて、世界的なビックウェーブにも乗ったことがあるライダーです。
3番目はカリフォルニアのリン・コックスさんです。
女性のスイマーで、今は60代前半だと思いますが、長距離のオーシャンスイマーです。
彼女は15歳の若いときに、イングリッシュチャンネルの当時のメンズとウイメンズの記録を更新された女性です。
今は世界中で新たな記録を作っています。
4番目はオーストラリアのレイ・コリンズさんです。
元々は普通のサーフフォトグラファーでしたが、最近では芸術的な美しい写真を撮るフォトグラファーになりました。
彼は炭鉱業の仕事をしていて、その時に「一生この仕事をするんだな・・・。私は普通の人生を送るのだろう」と思っていたが、そこからサーフフォトグラファーになるという彼の人生の話です。
5番目はサンフランシスコのエディ・ドネランさんです。
サンフランシスコの治安が悪いとこに住んでいて、そこの貧しい子どもたちを、彼は海に連れて行きます。彼はこの仕事を20年続けていて、サンフランシスコの子供たちを海に連れて行って、危ない人生に進ませないように危険から遠ざけることが彼のライフワークとなっています。
最後の登場人物は、オーストラリアのデイヴ・ラストヴィッチさんです。
彼は自分の中では波を乗る人として世界で一番だと思う。
波を乗る人として色々違う板に乗ったり、ボディーサーフィンや、船でセーリングをしたりしていますが、それ以外でも人間として海の大事さを伝えるのにとても重要な人物です。
パタゴニアのアンバサダーになったきっかけは?
2005年にパタゴニアのアンバサダーになって、きっかけとしてはプロサーファーとしてほかのスポンサーと色々関係があった歴史があるからですが、3人兄弟でキャリアを積んできて、色々考えてプロダクト的に長く使える(長持ちする)会社で働きたいと思ったんです。
環境のことを考えて、また寒いところに行っても、ちゃんと守ってくれるプロダクトを作ってくれるところが良かったんです。
当時ほかのサーフィン会社は、環境のことをあまり考えていなかったけど、パタゴニアはちゃんと考えてくれるところが好きだったんです。
今後の活動予定は?
やっぱりこのFISH PEOPLEのグローバルツアーが終わってからは、サーフトリップがしたいですね。
サーフィンムービーに登場したり、監督として作品を作ったりしたいけど、まだコンセプトとかそこまでは考えていません。
最後に日本のサーファーの皆さんにメッセージをお願いいたします。
波伝説ユーザー様へのプレゼントとして、キース監督の直筆のサインを頂きました。
毎月のプレゼントに登場予定!乞うご期待!
是非皆さんも『FISH PEOPLE』を、ご覧になってください。
キース・マロイ監督 FISH PEOPLE
この日は特別試写会が行われ、上映の前には特別に映画に使われた音楽の生演奏や、キース監督本人が会場からの質問に答えた。
パタゴニアでは以下の日程でFISH PEOPLEフィルムツアーを行います。
ストアでの上映は無料となっておりますが、お問い合わせ・ご予約はストアへお願いいたします。
FISH PEOPLEフィルムツアー
5月24日(水)
19:45
パタゴニア 東京・丸の内
5月25日(木)
19:45
パタゴニア 鎌倉
5月26日(金)
19:45
パタゴニア 名古屋
5月27日(土)
15:00
パタゴニア 京都
5月28日(日)
19:45
パタゴニア 大阪
5月29日(月)
19:45
パタゴニア 神戸
5月30日(火)
19:45
パタゴニア 福岡
5月31日(水)
19:45
パタゴニア サーフ東京/アウトレット
※掲載日以降のスケジュール表示をさせていただいております。