Dear … My SENSEI … Mr KITO … and … My Hero … Mr Tom Curren … Forever …
ワッツアップ・サーファーズ?!
個人的な事柄で恐縮ですが・・・
カリフォルニア時間の今日、2017年8月3日は特別な日となりました。。。
親愛なる,紀藤さんへ
紀藤さん、70歳の誕生日、おめでとうございます!!
そちらカリフォルニア、ハンティントンビーチでお祝いできなくて、残念です。
初めてお会いした1993年9月、あれから長い年月が経ちましたね・・・笑笑笑・・・。
突然やって来た見ず知らずの自分に、親身に相談にのって頂き、アドバイスをくれた初対面のことを
今も忘れる事はありません。色々な理由をつけて単身渡米しましたが、自分は紀藤さんに逢いに
カリフォルニア,ハンティントンビーチに行きました。紀藤さんに受け入れてもらいたい一心で必死
だったことを今でも覚えています。紀藤さんとの思い出を語っていたらキリがありません。紀藤さん
と過ごしたカリフォルニアの生活は、自分の今までの人生の中で一番輝いていました。数ヶ月して、
仕事場に勝手に居着き、掃除や整理整頓、雑用をさせて頂くようになり、奥様の恵美子さん、息子達
にも受け入れて頂き、家族のような関係になりすごく幸せでした。知り合ってすぐに、トムカレンさ
んと面会させて頂いた時は夢を見ているかのようでした。あの当時が懐かしいです。





自分が「プロサーファーになりたい」と言ったとき、サーフィンを見てくれた後に、「無理だ、
やめたほうがいい、でもオレがサーフィンの楽しさを教えてあげるから」と言われた時、ちょっと
落ち込みましたが、不思議と紀藤さんのアドバスを受け入れ、そこから「紀藤塾」に入門し、
サーフィンの歴史から文化、全てを教えて頂きました。仕事場であったウェアハウスは、自分の
宝箱のような場所で、そこで二人で過ごした時間が今の自分を形成した,と言ってもいいでしょう。
その時に、70年代、80年代のサーフィン雑誌を見ながら、紀藤さんが撮影した写真を整理しなが
ら、いつしか「サーフィンフォトグラファーになりたい」と思い、紀藤さんが機材を貸してくれて、
ハンティントンピアやニューポートジェティなどで撮影し始めました。その時に紀藤さんが言った、
「フィルム代や現像代は自分で賄え、気持ち的には出してあげたいけど、自分でリスクを背負え」と
言う言葉のもと、一枚一枚大切に撮影する心構えを身につけました。コンテストがあると、三脚持ち
でくっついて行くと、有名サーファーやシェイパー達が、紀藤さんのところに挨拶しに来る姿を
目の当たりにし感動しかありませんでした。後に、「プロサーファーたちと共存し尊敬される職業
は、スポンサーかシェイパーかカメラマンしかない、カメラマンはいつでも共存できて現場,海にい
られる職業だ」と言われ、カメラマンとは無縁だった自分が、サーフィンフォトグラファーになる
決意をした瞬間でもありました。






自分が、プロサーフィンフォトグラファーになると決めた1996年、今生の別れ帰国することに
なった時の紀藤さんの寂しそうな顔は忘れることができません。「サーフィンフォトグラファーで食
って行くのは本当に大変だからな!」と言われたその言葉を、今現在でも痛感しています。自分の中
での区切りとして、プロとして確立するまでカリフォルニアに戻らないと決め、自分のディスティネ
ーションはオアフ島、ノースショアになって行きました。月日が経ってカリフォルニアに戻った時、
昔と変わらない笑顔で迎えてくれた時のことも忘れられません。今現在でも半人前のカメラマンです
が、この道を与えてくれた紀藤さんには、心から感謝しています。また、素晴らしいメモリーを残し
て頂き、ありがとうございます。




思い出話はつきませんが、今現在の僕たちのミッション、紀藤さんとトムカレンさんの物語
「Tom and I」ムービーの制作は、山あり谷ありで簡単には進みませんが、必ず素晴らしい作品に
なることを確信しています。この企画制作に携わらさせて頂き、心から感謝致します。
全身全霊で取り組んで行く所存です。



波瀾万丈、栄光と挫折を繰り返して来たと思われますが、紀藤さんの「 ザ・サーフ魂 」は確実に
受け継がれています。何よりも、トムさんが18歳の時に出逢い今現在でも、親子のような人間関係
でいられることには驚きと感動しかありません。










最後に、自分は紀藤さんのことを、血縁のないお父さんだと思っています。離れてはいますが、
気持ちだけはいつもそばにいてます。いつまでも健康で居られることを祈っています。
紀藤さんがいつも言っていた言葉「人生は何を残したか?ではなく、何をして来たか?だ」
生涯現役で、サーフィンウォーターフォトグラファーを全うできるように心がけたいと思います。
我が人生に悔いなし・・・近いうち一緒にパドルアウトしましょう!!
サーフィンウォーターフォトグラファー 神尾光輝