ジョン・ジョン・フローレンス率いるブランド、Florence Marine X(フローレンス)が日本でも本格始動。ジョン・ジョンが語るブランドとギア。
Florence Marine X(フローレンスマリンエックス)
この覚えにくい不思議な名前のブランドの創業者は、2度のWSLワールドチャンピオンでTOKYO2020のオリンピアン、ジョン・ジョン・フローレンスだ。
2020年、それまで彼と蜜月だったスポンサー・HurleyはオーナーであったNikeから、ブランドを丸ごと他社(ニューヨークの金融ファンド)に売却される。
これと同時にどのライダーよりも早くHurleyブランドを去ったジョン・ジョンが半年後、彼と同様にHurleyから去ったHurleyブランドの本来の創業者、ボブ・ハーレーやそのファミリー・メンバーと共同で、自らの名前を冠したこの新ブランドをハワイ、ノースショア並びに南カリフォルニア、ニューポートビーチを拠点に創業したのだ。
XはExploration(探検、探求、探究、冒険)
それはジョン・ジョンの生き方、ライフスタイル、彼のサーフィンやセイリング、マウンテニアリング、或いはオーガニック農業や養蜂などのあらゆるアウトドア・アクティビティとの向き合い方を象徴したものだ。
ジョン・ジョンが2度のワールドチャンプでありながら、他の一流サーフアスリートと一線を画する要因がそこにあると言える。
ジョン・ジョンのどこまでもピュアな自然への探究心、自身の限界への挑戦に賭ける思い、また彼が生まれ育ったノースショアが擁する自然環境の偉大さ、脅威、挑戦への懐の深さ、それら全てがジョン・ジョンを超一流サーフアスリート以上の存在に押し上げているのだろう。
誤解を恐れずもっと言うとサーフィンはジョン・ジョンにとって大自然を相手に自らの限界に挑戦し、それを乗り越えていく彼の「ライフ」に於ける1選択肢に過ぎない。
フローレンスのプロダクトはギア
ジョン・ジョンは言う
「フローレンス・ブランドがクリエイトするプロダクトはあくまでギア、装備。単なるカジュアル・ウェアやサーフ・ブランド・アパレルではなく、それはテクニカル・アパレル。
まず、大自然を相手に自らに挑戦する、乗り越えるためのアクティビティがあって、そのためのギアを企画し開発し幾度となくフィールドテストを繰り返す。
それは本気の挑戦、なのでギアは必ずその瞬間に機能する、役立つ、自らの挑戦を後ろから支えてくれるものでなければいけない。
そしてその挑戦を受け入れる大自然への敬意。この大自然のフィールドを我々が護ることの重要性。自らがまずできることから始めるのが肝要だ。
自然を相手に自分に挑戦する、いろんなレベルがあっていい、ただその限界点を乗り越えた瞬間、この感動はサーフィンを愛する全ての人には共感できる至福のモーメントだと思う。
フローレンスのギアは少しでもそれを支える存在でありたい、また長く環境が維持できるような生産工程、素材選定についても我々のギアをクリエイトするにはマストな条件と考えているんだ。」
日本で試験運用されてきたオンラインストアはこの春夏からゆるりとオーガニックに本格始動、また6月・7月の湘南エリアでは、現物に触れられるフローレンス・ブランド・オンリーのポップアップショップも開設される予定だ。
従来の「サーフアパレル、サーフ系ブランド」ではなく、板やリーシュなどのグッズ以外の「テクニカル・アパレル」、「ギア」が、ポストコロナで落ち着くサーフ市場でどう受け入れられるのか、引き続き要注目だ。