5/24 Preview of DVD Surf Pilgrimage / To The Ends of The World vol-1

Naoya Kimoto

Naoya Kimoto
サーフィンフォトグラフ界の巨匠、重厚なショットが魅力のKINこと木本直哉。 16才でサーフィンを覚え、20才からサーフィンフォトグラフィーの道を歩みだす。1981年から冬のハワイノースショアに通いだし、現在も最前線で活躍中。

スクリーンショット 2020-05-25 7.27.39

from Surf Pilgrimage  / To The Ends of The World

 

 

 

スクリーンショット 2020-05-25 7.11.36Joh Azuchi

 

 

 

 

スクリーンショット 2020-05-25 7.25.46Jun Shiiba

 

 

 

 

写真集・波巡礼の物語・Story of The Surf Pilgrim は35話をもって一旦終了〜〜

コロナヴァイラス自粛中、長きに渡って御愛読ありがとうございました。

3月24日にニュージーランドから緊急帰国して早2ヶ月が経ちました。

3〜4月にかけてはまだまだ寒かった大阪でしたが、5月に入ってからは徐々に暖かくなり、

最近はもうすっかり初夏の香りがする今日この頃っす。

 

さて新たなプロジェクトとして、

DVD・波巡礼Ⅱ ・Surf Pilgrimage To The Ends of The World

の製作を半年以上前から進めてきましたが、いよいよ編集も佳境に入り、

6月中旬〜下旬にはリリースできるかという所にまで来ました。

前作は、日本の波にこだわり国内編となってましたが、

今回は、波巡礼・世界編、地球の果てまで、のコンセプトで作り上げました。

ウエスタンオーストラリア、イースタンオーストラリア、

バリ、クルイ、

サウスアフリカ・ジェフリーズベイ、

ナミビア・スケルトンベイ、

タヒチ・チョポ、

ハワイ・パイプライン、

と言った世界の名だたるロケーションでのフッテージに加え、

日本の素晴らしい波も挿入され、見事な仕上がりとなっています。

今日からは、この波伝説・ブログで、

Preview of Surf Pilgrimage・To The Ends of The World

DVD 波巡礼Ⅱの予告編を綴って行きたいと思います。

 

まずはウエスタンオーストラリア編から〜〜

 

 

 

2017年のWAトリップでは、シイバジュン&アヅチジョー、二人のレギュラーフッター、

そして、昨年2019年では、サトウガイ&イトウリアル、二人のグーフィーフッターによる、

ウエスタンのワイルドな波でのセッションが記録されている。

1980年代後半に初めてウエスタンオーストラリアに訪れて以来、

何度此の地に足を運んだことだろうか、、、

初期の頃はキャンプスタイルで、キャラバンパークをベースに、

マーガレットリバーエリアでサーフ&シュートすることが多かった。

やがてマーガの近くで家を借りるスタイルに変わり、

行動も四駆を駆使して、今まで行けなかったシークレットブレイクや、

ビーチを突っ走ってベストバンクをサーチしたりするように進化していった。

 

 

 

(過去の手記から)

 

当時ベール包まれていた、ウエスタンオーストラリアに初めて足を踏み入れたのは、

1980年代の後半だったと思う。

今の様に、CT戦があるわけでもなく、たいしたインフォもあても無く、

マーガレットリバーという地名に心が惹かれて、

ウエダマサヒロ、イマスノブマサ、タニウチタロウ(途中飛び入り参加)等とで、

WA/パースに飛んだ。

とにかくどうやら、完全キャンピングスタイルの様だぞ~との情報なんで、

パースでテントやシュラフ、自炊道具、食材を仕入れて、マーガへ向かった。

地図を頼りにマーガまでのロングドライブは、ウキウキドキドキ清々しいものだった~

やがてこじんまりとした、マーガレットリバータウンに到着。

町近くのキャラバンパークにチェックインし、まずは海へ~~

大自然の中をカントリーロードが海へと誘ってくれる。

オーストラリアらしく、整備されたパーキングロットの目の前に広がる、濃紺の海、、、

ついにオーストラリア大陸、西の果て、マーガレットリバーにやってきた~~~

と感動したいとこだが、波は超スモール~~

結果的に、このツアーではWAらしいビッグスエルに遭遇することなく、

あちこちをサーフチェック、観光、ドライブし、楽しいキャンピング生活を過ごした。

そして、その翌年、新たなメンバー編成で、リベンジトリップに出掛けた。

メンツは、当時若手バリバリのパイプライナーだったオカノイサオ、

それに大阪のビッグウエーバーだったアライヒデオ、

更にオイラのブラでもあるウキモトカズヤとミナミタカシ等を引き連れて、

パースでキャンピングキャラバンをレンタルし、

昨年の教訓を活かしながら、マーガトリップに望んだ。

そして、今回は初日から大パンピング!!!

マーガに向かう途中に見た、ヤーリンガップのスーパーチューブもファイアー、、、

これはデカイぞ~~~と興奮したのを今も思い出すことができる。

案の定マーガは6~8~10フィート。

メインのレフト&ライト、左のサウスサイド、右のボックス、左沖のボミーズ,、、

全て大炸裂してるぜい~~

この時はマーガのポイント近くのキャラバンパーク(プレベリーパーク)に陣を張り、

目の前にあるマーガレットリバーのビッグウエイブに照準を絞った。

今なら、マーガはチェックするだけで、

フォトセッションはもっとコンパクトでチュービーな所を目指すが、

この頃、そのエリアはまだまだ未開発で、ポイントもわからず、

ダートロードを四駆を駆使して探しまわらなければ、

とうてい辿り着かないワイルドなコーストラインだったのだ。

まして、どでかいキャンピングキャラバンなんかじゃ、

すぐ砂に埋まってスタックしちゃう~~

それに今回は3人のグーフィーフッターがいるので、

あのサンセットを逆さまにした様な、

マーガのメインピークのビッグテイクオフを狙っちゃえ~~ってか~~

そして、その時のセッションで、

ウキモトカズヤがとらえたモンスターセットのレイトドロップショットは、

その翌年のサーファーマガジンのビッグウエイブ編・カレンダーに使われた程だった。

確か初日から3日連チャンでスエルは続き、

調子良くマーガでフォトセッションをしてたら、ローカルサーファーが俺に近寄って来て、

”去年お前は2人(本当は3人)サーファーを連れて来た、

そして今年は4人なのか、、、トゥーイズオーケー、フォーイズトゥーマッチ”、

と言われてしまった。

当時ゆったりとした、なごやかな雰囲気のマーガレットリバーにも、

やはりローカリズムはあり、俺達は所詮ビジターなのだ、、、と、

ハンマーで殴られた様なショックを覚えた、、、

しかし、それでも、旅は続く、、、

俺達は、当初の予定通り、ファイナルディスティネーションである、

1000キロアップコーストのレッドブラフ/ナールーを目指して、

マーガを後にしたのだった。

 

 

 

 

その後何度WAを訪れたことか、、、

2017年以前の旅では、

マーガのメインブレイクがファーストチェックの場所となっていたが、

この2017年のトリップでは、千葉県・南房総・和田でJ’sサーフと

ウエストスーツをプロデュースするオカダシュウヘイ氏のセッテングで、

マーガの隣町・グレースタウンに家を借りることになった。

グレースタウンにはコワラマップベイがあり、

右のエッジにはボコ掘れスラブのノースポイント、左のエッジにはサウスポイントがあり、

町(村?)の裏手には、コンスタントなコブルストーン、レフトハンダー、

アンビーズ等が点在しているが、

すっかり拓けて有名になってしまったマーガレットリバーとは違い、

ローカルが根付くしっとりと静かな小さな町だった。

そのグレースタウンに住む、ポールマナーズがシュウヘイさんのブラで、

彼が家のセッティング等をしてくれたって訳。

ポールはWAから発信されたウエストスーツのオリジナルメンバーで、

今は不動産屋として生計を立てているが、

古くにパースからグレースタウンに移住したサーファーの一人だ。

そのポールの家の斜め前に俺たちがステイする家があり、

オーストラリアらしい3ベッドルームの大きな家だった。

基本コワラマップベイはメジャースエルが入らなければワークスしないので、

波が小さい時は、まずはレフトハンダーやコブルストーンのチェックから始まった。

家から車で5分なので、夜明けにはこの両ポイントをチェックし、その日の動きを決めていた。

やがて波がサイズアップしてくると、ノースポイントに入り浸りとなった。

ジュンジュンもジョーもレギュラーフッターなので、

ノースポイントの奥・レッジーがとりわけお好みとなり、

岩前でサッキーホローしてくるバレルを貪り続けていた。

そんなある日、マーガでCT戦がスタートされようとした時、

今トリップで一番のスエルがヒットしてきた〜

こうなるとレフトハンダーやコブルストーンは大クローズアウトとなり、

マーガも15プラスでクローズではないが大味になってしまう。

つまりこういう時こそノースポイントが真価を発揮するってわけ。

朝から5〜7〜でスーパーゴーインオフしているノースポイントには、

CTサーファーが沸き立っていた。

俺はジュンジュンとジョーに入ってくればと言ったが、

もう完全CTサーファーに圧倒されちまった二人。

コンテストは何故かなかなかスタートされないので、

マジで入った方が良いよ〜と促してもフリーズの二人。

やがて試合が始まり、暫く撮影していたが、折角これだけのスエルがあるので、

どこかでセッションしようと、ファイアーしているノースポイントを後にした。

もしかしたら、この前ドオンショアで良くなかったあそこが良いのでは思い、車でぶっとばした。

WAは大陸らしく、ポイント間が広く長いので、皆100kmオーバーでカッ飛んでいくのが常識。

果たしてポイントに着くとAフレーム4〜5〜でプリゴーインオフ!!

ノースポイントでやらなかった分、ジュンジュンとジョーは夕方遅くまでサーフドアウト。

この日が今トリップのスエルのピークとなり、徐々にサイズダウンしていった。

旅の後半、シュウヘイさんは新潟のサーフバディ・スズキシンヤ君とウエスタン入りしてき、

お家は更に賑やかになり、うちでBBQしたり、ポールさんの家でディナーをご馳走になったり、

楽しく和気藹々とWAデイズを過ごした。

俺たちが帰る日になって再びサイズアップしだし、ノースポイントが上がり出してきた。

ポールさんは休みを取って、シュウヘイさんやボーイズ達と一緒にサーフィンを楽しんだ。

さすが昔取った杵柄なのかスタイリッシュなサーフィンを見せ、

地元ノースポイントのマスターぶりを見せてくれた。

ノースポイントで始まり、ノースポイントで終了したこの旅で、

俺はすっかりグレースタウンに魅了され、

2年後・2019年のトリップもグレースタウンに宿をとる事になった。

2019年の旅ではサトウガイとイトウリアルがトリップに参加してくれた。

ガイはアヴォカでのQS戦が終わってから、シドニーからパースに飛び、

リアルは前々日までハワイに居たが、成田に帰国し、

成田で一泊してそのまま香港経由でパース入り、

で、オイラはホノルル〜シドニー〜パースのロングフライトでWA入りした。

宿はAirbnbで探し、勝手知ったるグレースタウン、

それも今度はノースポイントが見えるby the Sea のお家だった。

2年前と打って変わり二人共グーフィーフッターなので、前回と狙うポイントが変わってきた。

やはりグーフィーフッターなので、

レフトハンダーやウォムのフロントサイドを好んでサーフしていった。

ノースポイントでは、ガイが最初の日に板を折り、あまりヴァイブスが合わなかったようだ。

この時のトリップでは、2度もガスベイのゴーインオフデイに遭遇し、

更に人も居なかったことが収穫だった。

やはりガスでもライトには目もくれず、

二人して岩に向かってくるレフトのバレルを抜けまくっていた。

マーガエリアでは一番人気のガスでのファイアー、

おまけに誰も居ないなんて本当にラッキーだった。

またトリップ中一番でかいスエルが入った時、

ヤーリンガップエリアのスーパーチューブを狙いに行ったが、

ロングディレクションなのか全く反応していなく、

再びダッシュで戻り、今度はエレンズブルックスから歩いて、

ウォムを目指したが、遠くから見てもマックスオーバー・デカすぎなので、

ええい〜目の前のビッグレフトハンダー・ボミーズでやろうとなった。

入っているサーファーのほとんどが7オーバーのガンだったが、

ガイは6代、リアルは5代のミニボードで、8〜10ftの波に挑んでいった。

さすがに奥のピークからのソリッドには手が出せなかったが、

ローカルの親父等もおったまのチャージを披露してみせた。

 

こういった旅では寝食を共にし、車で一緒にチェックをして、セッションに入る。

つまり行動すべてを共にするBAND ON THE RUN・運命共同体なのだ。

ヴァイブスのいい仲間と、素晴らしい波をサーチする。

笑いの絶えない、一生の思い出となる旅。

WAの水平線に落ちていく真赤な夕陽に乾杯〜〜

 

 

 

 

スクリーンショット 2020-05-25 7.20.22Riaru Ito

 

 

 

 

 

スクリーンショット 2020-05-25 7.23.06Guy Sato

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近の記事

関連する記事