このウラナミを書くにあたり、まずは、北海道胆振東部地震により被災された方々には心からお見舞い申しあげると共に、復興に尽力されている皆様、そして、北海道で暮らす家族・親戚・友人には、安全に留意されご活躍されることをお祈りいたします。

この地震が起きるちょうど2週間前の8月23日に自分は北海道に帰省していました。帰省の理由は祖母と父の法要がメイン。また法要の翌日には「北海道マラソン」があり、5年ぶりに参加するためでした。法要は祖母の七回忌で、北海道マラソンは毎年8月の最終日曜日と決まっており、今年はちょうど日程が重なっていました。3月の時点で法要の翌日に実兄と一緒に北海道マラソンに参加することにしていました。

さて、もう忘れている方も多いかと思いますが、8月中旬から下旬にかけては台風20号による波が各地で続きました。台風20号は8月19日に日本のはるか南東海上で発生し、その後は北西～北進し、8月23日に四国に上陸、8月24日に日本海で温帯低気圧に変わりました。

湘南では、この台風の一つ前に発生して北上・接近した台風19号によるうねりが8月17日ころから反応し、台風20号によるうねりも8月21日ころから反応。自分は17日・18日・20日・21日・22日と台風の波を満喫させてもらいました。そして、最終便の飛行機で帰省する23日には、北海道にも台風20号のうねりが反応し、みるみるサイズアップ!!　翌日はオフショアの予想で、波はかなり良くなりそうな予感。

今回の帰省の目的は法要とマラソンでしたが、このような状況になってくると気分は一変!!　あの世にいる祖母と父には申し訳ないのですが、サーファーなら当然のように頭の中は波のことでいっぱいです。法要の際に着る喪服や、マラソンのシューズやウェアもあるので、当初は手荷物を少なくするつもりでしたが、夜の最終便に向けて自宅から出発する直前の午後6時ころに再度荷造り。幸いなことに、サーフボードは古いながらも実家にも一本置いてあり、必要なのはジャージのフルスーツとリーシュとワックスのみ。

そんなこんなで午後8時30分の飛行機に乗り、札幌の実家についたのは午後11時ころ。母とたわいもない話をして午前0時過ぎに就寝して、翌日に起きたのは午前4時。実家から車を走らせて、狙っていた浜厚真の近くにある某ポイントにつくと、そこには何台かの車とサーファーの姿。期待に胸を膨らませて海を見ると、綺麗な三角に切れた頭～頭半の波!!　 でも、ちょっと待てと……。法要は別にしても、二日後にはフルマラソンが控えており、本来ならコンディショニングを考えなければいけない。しかし、そんなことはお構いなく、早速ウェットに着替え、20年前に購入した黄ばんだ板にワックスを塗り、海へ!!　そして、何本かのロングライドをメイク!!　今年五本指に入る良い波を堪能できたのでした。
 

 

その翌日には家族・親戚が集まり法要。そして、さらにその翌日には北海道マラソン。フルマラソンはこれまでに10回以上走っていますが、今回ははっきりいって準備・練習不足。6・7・8月とレース直前の3ヶ月は波が続いたためにサーフィンばっかり。また、猛暑だったこともあり、ほとんど走り込みをしないまま。(具体的にはこの3か月での走り込みは合計でたった15km。いつもならレース直前の3か月は約200km/月は走っているので、練習量は普段の2.5％)　さらに、前々日のサーフィンの疲れが抜けきっていない状態。北海道とはいえ夏の高温もあり、結構過酷なレースでした。何とか無事に完走はしたものの、成績は残念ながらベストタイムを45分くらい下回ってしまいました。
 

 

でも、後悔はしていません。だって、自分はランナーでもありますが、それ以上にサーファーです。良い波が割れていたら、他のことを投げ出してでも海に入るのがサーファーでしょ!?　12月には湘南国際マラソンが控えており、ベストタイムとサブ3.5(3時間30分を切ること)を狙っているのでこれから本格的に走り込みをしなければなりませんが、本格的な台風シーズンにも突入しています。このウラナミを書いている9月19日時点で最新の予想を見ると、なにやら怪しい渦が南海上に……。走るのか、サーフィンするのかと言われたら、答えは「どっちもでしょ!!」です。