Once upon a time in WA

Naoya Kimoto

Naoya Kimoto
サーフィンフォトグラフ界の巨匠、重厚なショットが魅力のKINこと木本直哉。 16才でサーフィンを覚え、20才からサーフィンフォトグラフィーの道を歩みだす。1981年から冬のハワイノースショアに通いだし、現在も最前線で活躍中。

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@ Bommies  Margaret River  Western Australia with Takashi Minami circa late 80′s

 

一昨日(4月21日)ファイナルデイとなったCT・ウエスタンオーストラリア・マーガレットプロは

まさに圧巻と言える試合内容だった。

ロボ、ジョンジョン、ギャビー、ソーヤー、そして他の選手のパフォーマンスは

またサーフィンが新たな次元、レベルに入ったと感じさせてくれた。

ほんのひと昔前まではあの広いオーストラリア大陸のアウトオンザエッジ、

荒涼とした海、圧巻の大自然の中に佇むマーガレットリバーだったが、

今やCTの一大イベントも開かれるようになり、

サーファー人口も圧倒的に増え、世界でも有数のサーファーズタウンと化してきた。

 

(昔の手記から)

当時ベールに包まれていたウエスタンオーストラリアに初めて足を踏み入れたのは、

1980年代の後半だったと思う。

今の様にCT戦があるわけでもなく、たいしたインフォもあても無く、

マーガレットリバーという地名に心が惹かれて、

ウエダマサヒロ、イマスノブマサ、タニウチタロウ(途中飛び入り参加)等とで、

初めてのウエスタントリップを敢行、まずはパースに飛んだ。

とにかくどうやら完全キャンピングスタイルの様だぞ~との情報なんで、

パースの街でテントやシュラフ、自炊道具、食材を仕入れてマーガへ向かった。

地図を頼りにマーガまでのロングドライブはウキウキドキドキ清々しいものだった〜

やがてこじんまりとしたマーガレットリバーの街に到着。

町近くのキャラバンパークにチェックインし、まずは海へ~~

大自然の中をカントリーロードが海へと誘ってくれる。

オーストラリアらしく整備されたパーキングロットの目の前に広がる濃紺の海、、、

ついにオーストラリア大陸西の果て、マーガレットリバーにやってきた~~~

と感動したいとこだが、波は超スモール、、、

結果的にこのファーストツアーではWAらしいビッグスエルに遭遇することなく、

あちこちサーフチェック、観光、ドライブし楽しいキャンピング生活を過ごした。

そしてその翌年、新たなメンバー編成でリベンジトリップに出掛けた。

メンツは当時若手バリバリのパイプライナーだったオカノイサオ、

それに大阪のビッグウエーバーだったアライヒデオ、

更に大阪ブラでもあるウキモトカズヤとミナミタカシ等を引き連れて、

パースでキャンピングキャラバンをレンタルし、

昨年の教訓を活かしながらマーガトリップに臨んだ。

そして今回は初日から大パンピング!!!

マーガに向かう途中に見たヤーリンガップのスーパーチューブもファイアー!!

これはデカイぞ~~~と興奮したのを今も思い出すことができる。

案の定マーガは8~10フィート〜〜

メインのレフト&ライト、左のサウスサイド、右のボックス、左沖のボミーズ,、、

全てが大大炸裂してるぜい~~

この時はマーガのポイント近くのキャラバンパーク(プレベリーパーク)に陣を張り、

目の前にあるマーガレットリバーのビッグウエイブに照準を絞った。

今ならマーガはチェックするだけで(ノースでサンセットをまずチェックする感じ)、

フォトセッションはもっとコンパクトでチュービーな所を目指すが、

この頃まだまだ未開発でポイントもわからず、

ダートロードを四駆を駆使して探しまわらなければ、

とうてい辿り着かないワイルドなコーストラインだったのだ。

ましてやどでかいキャンピングキャラバンなんかじゃすぐ砂に埋まってスタックしちゃう~~

それに今回は3人のグーフィーフッターがいるので、あのサンセットを逆さまにした様な、

マーガのメインピークのビッグテイクオフを狙っちゃえ~~ってか~~

そしてこの時のセッションで、

ウキモトカズヤがとらえたモンスターセットのレイトドロップショットは、

その翌年のサーファーマガジンのビッグウエイブ編・カレンダーに使われた程だった。

確か初日から3日連チャンでスエルは続き、調子良くマーガでフォトセッションをした後、

このビッグスエルをチェイスするかの如く、

当初の予定だったファイナルディスティネーションである、

1000キロアップコーストのレッドブラフ/ナールーを目指してマーガを後にした、、、

かつてはこんなノリで手探りの旅を続け、波をサーチ、スコアして行ったのだった。

 

 

 

 

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スエルがスモール〜ミディアムサイズの時は、

このコブルストーンのライトにはかなり通い続けた。

 

 

 

 

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こちらもS〜Mデイにはお世話になったレフトハンダー。

パーキングから1キロ近く歩いていくスタイルこそウエスタンの真髄。

 

 

 

 

 

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こちらはブジダップのビーチブレイクで、四駆を駆使してグッドバンクを探す。

今はもう自然保護のため車の乗り入れはできなくなっている。

 

 

 

 

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当時ギンギンのトッププロだったウッシーとレッドゲートのビーチバレルでコネクト。

今年53歳になるウシコシだが、この春にチーム員とプライベートのウエスタントリップを敢行した。

 

 

 

 

 

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マーガがフラットの時、このハネーコンに行けばサーファブルだよとローカルが教えてくれた。

実際行ってみると、小さな入江の湾にシャープなレフトがブレイクしていた。

 

 

 

 

 

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こちらはウームと呼ばれるレフトのスラブ。

まだ16歳くらいのノリー&マーを引き連れたウエスタントリップで、

マーはこのウームで見事なカバーショット(スタンディングチューブ)をメイクした。

 

 

 

 

 

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とにかくウエスタンでは朝イチから走りに走って、チェックに継ぐチェックで

その日1番の場所・波をハントしていくのだ。

 

 

 

 

 

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そんなウエスタンの原点でもあるマーガレットリバーのメインブレイク。

最近のCTではほとんどライトを攻めているが、

8ftオーバーになるとやはりレフトがメインになってくる。

当時ヤングガンだったオカノイサオもガンガンビッグレフトを攻め込んだ。

 

 

 

 

 

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緑豊かななマーガから北上すると、今度は赤土のデザートが広がってくる。

 

 

 

 

 

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そんな荒野の先にナールーの長い長いレフティが存在する。

かつてビラボンチャレンジがここで行われ、その名を一気に世界へ知らしめた。

 

 

 

 

 

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ノースウエスタンオーストラリアの最高峰レッドブラフ。

その昔オーストラリアン・サーフィンワールドのブルースチャノンとヒューマックリードが、

雑誌とは別に写真集・サーフィンワイルドオーストラリアと言う本をパブリッシュした。

その写真集のコンセプト・メインとなった舞台がこのレッドブラフだったのだ。

そしてそれが当時のオイラのバイブルともなり、旅に掻き立てられる一冊となった。

 

 

 

 

 

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LOOKING FOR ENERGY OUT ON THE EDGE  (from SURFING WILD AUSTRALIA)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっ、そう言えばこのDVD・波巡礼のカバーショットもウエスタンオーストラリアですた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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