Vol.17 日焼け

young-woman-1208056_1280-856x257

~日焼け~

特に夏季の日差しの強い季節、肌がヒリヒリしたりチクチクとしたり、ひどくなると肌が真っ赤に腫れ熱くなり、少し触れるだけでも強い痛みが生じてしまう「日焼け」。

小麦色の健康的な肌はカッコイイ! と憧れる人もいますが、一度に日焼けをすることで、痛い目にあうケースも多いのでは……。

「日焼け」は太陽光線に含まれる紫外線が原因となる「熱傷(やけど)」です。

身体の表面の10%以上の熱傷は重傷で危険です。

熱中症と同様、決して侮ってはいけません。

「日焼け」とは……

太陽の光線(紫外線)による皮膚の熱傷です。

熱いものを触っておきる熱傷と同じで、 皮膚とその皮下組織が、紫外線に対する防御反応の範囲を超えた時におこる皮膚の損傷のこと。

熱中症と合併しておこることも……

足の甲や耳、鼻の上部、首の後ろや肩、頭皮などの露出部は特にひどくなりやすく、サーフィンの波待ちや、砂浜で寝ている時、釣りをしている時など、太陽から同じ向きに長時間紫外線を受けると部分的にひどい日焼けを起こすことがあります。

気をつけなければいけない紫外線

日差しの強い時だけではなく、曇っていても紫外線は出ています。

日焼けは、晴れた日だけ起こるわけではないことを忘れずに!

日焼けの原因となる紫外線には主にUVA、UVBの2つがあります。

症状

日焼けはⅠ~Ⅱ度の熱傷です。

数時間で皮膚が赤く腫れ、かゆみ、発疹などを起こるケースもあります。

半日位で患部の痛み、数日後には皮膚のはがれ(皮がむけること)が起こります。全身の症状では、吐き気、発熱、身体の衰弱などが起こることがあります。

  • Ⅰ度 ヒリヒリと痛みがあり皮膚の表面は赤くなり、熱感がある
  • Ⅱ度 熱感と痛みが強く、ひどくなると皮膚に水泡ができる
  • 日焼けは、日焼け後2~3時間後から皮膚が赤くなり、半日後位~2日位までにかけて痛みが強くなります。

    手当

  • 涼しい風通しのよい日陰で太陽光のあたらない場所で安静にする。
  • 濡れているタオルや氷水を入れた氷嚢などで日焼けした部位全体を冷やす。
  • 冷たいシャワーを浴びたり、水風呂に浸かるのもよい。 肌に強い刺激がないよう注意する。
  • 水分を十分に摂る。
  • 発熱がある場合や、水泡ができた場合、身体の衰弱がひどい場合などには必ず医療機関(皮膚科)を受診する。
  • 予防

    予防が大切!

  • 暑い日の屋外では帽子を被り(かぶり)、涼しい格好をする
  • 長袖や長ズボンなどを着用し、肌の露出を控える
  • あらかじめ充分な水分をとり、こまめな水分補給を心がける
  • 長時間屋外にいない
  • 海や水の中に入る際に、ラッシュガードなどを着用する(できれば紫外線をカットする商品などを利用する)
  • 水が冷たくて気持ちが良いからといって、長時間水の中に浸かっていない
  • 肌の露出しているところには、あらかじめ日焼け止めを塗って活動する
  • 紫外線と日焼けの関係について

    = 紫外線UVA =

    紫外線UVAは皮膚内にメラニンという色素をつくります。

    皮膚が浅黒く変色するのはこのメラニンの影響です。

    メラニン色素は肌の細胞を紫外線などから守るためにつくられるのですが(肌が色白の人より、黒い人の方がメラニン色素を多く持っており 紫外線への保護能力が高いと言われています)、UVAは皮膚の炎症などの原因にはなりませんが、皮膚の深い部分にまで到達し、日焼けによるシワやタルミの原因にもなっています。

     

    = 紫外線UVB =

    紫外線UVBが皮膚の深くまで達すると毛細血管が炎症を起こし、

    皮膚の色が赤くなった状態になります。

    メラニン色素の防御反応を超えてしまうと細胞組織が損傷して

    発熱や、水泡、痛み(皮膚の炎症)を発生させるのです。

    日焼け止め

    UVAをどのくらい防ぐことができるかを示したのがPA値

    UVBをどのくらい防ぐことができるかを示したのがSPF値

    = 日焼け止めを選ぶ目安 =

    日常生活     SPF20、PA++

    外での仕事    SPF30

    海、山、スキー場 SPF50 or SPF50+、PA+++

     

    ◆((写真)) 日焼け止めの効果

      SPF50の日焼け止めを塗ったところと塗っていないところの違い

      10:00~12:00炎天下での実験 

    ※最近では、UVカットの衣料品(ラッシュガードなど)も増えてきた。