Vol.16 熱中症

c22d0e498df95f98a0591f9243f280aa_s-640x257

暑さでフラフラに!

初夏から秋にかけての暑い季節、暑さで体調を崩してしまうことは誰もが経験しているものです。マリンスポーツなど長時間にわたって炎天下の海上にいたり、高温環境の中にいることで、いつのまにか多量の汗をかき、元気がなくなったり気がついたら思うように身体を動かせなくなってしまうことがあります。

熱中症(ねっちゅうしょう)とは……

著しく気温の高い屋外や、高温の環境下また湿度の高い環境に長い時間いることで、多量の汗をかき徐々に身体の水分が奪われ全身の運動機能や、身体そのものを正常に維持する機能に障害が生じることを言います。

ヒトの身体は、体温を常に一定(約36~37℃)に保ちどのような環境下でも普段通りの身体機能を維持できるようになっています。

暑いと身体から汗が出るのは、蒸発の際に体温を下げるための調節機能のひとつです。また末梢の血管が広がり皮膚に多くの血液が流れ外気へ熱が放出されます。

しかし、高温の環境下の中などで水分補給が間に合わず多量の汗により水分や塩分を失ってしまうと、身体は必要以上に熱を蓄積して体温の上昇を招き、生命を維持する上でのさまざまな機能低下が起こってしまい、ひどい場合には死に至ることもあります。

  • <人が倒れていたら>
  • <<症状>>

  • ◆Ⅰ度
  • めまい、失神、 たちくらみが起きます。筋肉の痛みや硬直 筋肉にけいれんが起こることがあります。

    大量の汗。通常以上の汗をかきます。

  • ◆Ⅱ度
  • 頭痛、不快感、吐き気・嘔吐、身体のだるさ。

    身体に力が入らず、ぐったりとした状態になります。

  • ◆Ⅲ度
  • 意識障害、けいれん、運動障害

    意識を失い、声をかけても反応がなくなったり、ひきつけを起こしたり、まっすぐに歩けなくなったりします。

    体温の上昇。体温が平常時より高くなります。

    <<予防>>

    予防が大切!

  • 暑い日の屋外では帽子を被り涼しい格好をする
  • 汗をかいたら水分補給を行なうのではなく、あらかじめ充分な水分をとり、こまめな水分補給に心がける
  • 濡れたり汗をかいたら、すぐに乾いた衣服に着替える
  • 気温の高いとき、湿度の高いときに、長時間屋外にいない
  • 屋外で作業やスポーツを行なう場合は、こまめに日陰で休憩をとる
  • 炎天下でも水が冷たいからといって、長時間、海や水に浸かっていない
  • <<暑い気候に対する予防対策>>

    -気温/湿度/状況・予防対策-

  • 27~32℃/70%以下/注意
  • こまめに水分の補充をする。

  • 27~32℃/70%以上/要注意
  • 1時間に10分以上の休憩を日陰でとる。

    喉が乾く前に水分補給を行なう。

  • 32~38℃/70%以下/危険
  • 汗で濡れたらこまめに着替える。

    体重が2%以上失われたら活動を中止する。

  • 32~38℃/70%以上/さらに危険
  • 屋外での長時間の活動はできるだけ避ける。