米山予報士のウラナミ『twilight』

米山予報士

米山予報士
米山予報士/大学を8年で卒業。その間、勉強などせず、山と海で遊ぶか家に引きこもっていました。当然、就職などまともにできるはずがなく、社会人経験もゼロ。なのに30歳になってしまいました。ただ、山のおかげで天気図に興味をもち、サーフィンをやっていたから気象予報士になれたと思います。サーフィンと気象、波情報の業務を精一杯頑張りたいです。

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皆さん、こんにちは。11月は20度近くで晴れた日もあり、日中はポカポカ陽気もありましたが、さすがに朝晩は寒く、冬を感じました。

この季節は空気が澄んで日の出前、日の入り後の時間が特にきれいになりますね〜。夜明け前から波チェックをしていると、鎌倉方面の東の空から薄らオレンジ色になり、だんだんオレンジが濃くなり、一気に白みがかって明るくなって日の出になります。また、夕方にサーフィンをしている時は、夕日が山の稜線に沈み、オレンジ色からだんだん暗くなり、富士山のシルエットがいっそう際立ちます。SnapCrab_NoName_2020-11-24_23-0-25_No-00

今回はこの日の出や日の入りの状況について少し調べてみました。
まず、この状況を表すのに映画のタイトルにもなったマジックアワーや朝焼け、夕焼けという言葉がありますが、他にもtwilightや黄昏という呼び方があるみたいです。

twilightというと、「美しい日本をホテルが走る」がコンセプトの豪華寝台列車・トワイライトエクスプレス瑞風を思い浮かべる方もいらっしゃると思うのですが、日本語に訳すと薄明といいます。

薄明は地平線の下にある太陽の光が上層の大気に散乱されて起こり、市民薄明、航海薄明、天文薄明の三つに分けられています。市民薄明は灯火なしで屋外の活動ができる、航海薄明は明るい星と水平線が同時に見える、天文薄明は空の明るさが星明かりより明るいことで、わずかな時間に色の変化が大きいので三つに分けたのは納得できます。

黄昏は、元は「誰そ彼は」という表現からきていて、人の見分けがつきにくくなったことを表していますので、これもうまく表現したな〜と感心でした。

あとは、この時の色を表すものに曙色、東雲(しののめ)色という言葉があるらしいです。曙は江戸時代に曙染めという、裾の部分を白く残し、その上を紅や紫、藍などでしだいに濃くぼかしながら染めていく模様染めが流行したので、使われるようになりました。昔の人はさすがですね〜。

twilightはこの仕事やサーフィンをしていて他の人に自慢できる瞬間で、波情報に添付する写真やレポ動画でも見栄えがいいです。波だけでなく、たまにはtwilightを狙って海に行くのも良いかもですね。

コロナが再び広がってきているので油断はできませんが、楽しみや癒しを一つでも見つけて乗り切りたいですね。

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