
新島クィックシルバープロトライアル
WCT 新島クィックシルバープロのトライアルコンテストが、千葉の鴨川マルキで行われた。2名の枠を争って日本のトッププロが熾烈な戦いを2日間にかけてコンテストが行われた。
第2日目レポート
■Round3
ラウンド3ヒート1には大野仙雅、小野嘉夫、今村大介の3名。牛越峰統はヒザの故障のために棄権をした。昨日より、サイズダウンして潮も上げている影響で、インサイドよりの厚めのブレイクが目立っていた。大野にとっては昨日の20ポイントを獲得しているので、リラックスしたヒート運びに見えた。前半は大野が安定した試合運びで、きっちりインサイドまでつないでくる。今村もエアーを取り入れながらライディングするが、思うようにポイントが伸びない状態に。クイックシルバーチームの小野は思うような波が取れず、のこり5分の時点で大野に逆転するに必要なスコアが9ポイントと大差をつけられる。大野は昨日に引き続き今ヒートでも1位で通過して早々とファイナルラウンドの権利をゲットした。2位に小野、3位には今村が続いた。 ラウンド3ヒート2には田嶋鉄兵、関谷利博、田中英義、北岡光太郎の4名。このヒートで印象深かったのは田嶋だった。決してベストなブレイクではないにもかかわらず、常に安定したバックサイドリップを決めていた。特に、試合後半に捕まえたレフトへのマニューバーに8・5ポイントのハイスコアをゲットした。この時点で他の選手を大きく引き離し、結果は2位関谷に4.25ポイントの差をつけて1位になった。田嶋は昨日のラウンド2の1位と今朝の1位で決勝ラウンドに駒を進めたかったが、惜しくも昨日のラウンド1でインターフェアーを犯して4位になっていた影響で惜しくもここで敗退する結果になった。昨日のインターフェアーがなければと、かなり悔やまれる田嶋だった。2位には関谷、3位に田中英義、4位に北岡が続いた。 ラウンド3ヒートには原田正規、浦山哲也、脇田貴之、田中樹の4名。決勝ラウンドに残れるボーダーラインが最低でも21ポイントになり、その圏内に残る原田、浦山、脇田のヒートに対する集中は半端ではなかった。原田は早朝から黙々と練習をして、一番早く試合前のビーチで待機していた。脇田も原田と同様に早朝に練習をしていたので、このヒートは見応えがあった。ヒートの序盤にミドルサイズのセットを脇田と原田が捕まえて小刻みにスコアをメイクする。5分が経過しても一本の波にも乗らなかった浦山だったが、待望のセットをバックハンドで、大きく鋭いリップを立て続けにメイクして8ポイントの高スコアをメイク。ヒート後半のスコアがアナウンスされ、浦山が11・9、脇田が10.75、原田が9.65の途中結果に3人の緊迫した戦いがギャラリーにも伝わってきた。残り3分になってもセットは入らないまま。結局、その後もセットが入らないままで試ヒートが終了。浦山が逃げ切り1位に、2位には脇田、3位に原田、4位に田中樹が続いた。
ラウンド3ヒート4には林健太、小川直久、河野正和、児玉洋介の4名。
昨日の時点で1位の20ポイントを獲得している林に対して、河野、小川にとって今ヒートは、1位で通過しなければ決勝ラウンドに駒を進めることが出来ない大事なヒートになった。序盤は各選手は高ポイントをメイクできないままに時間が過ぎる。河野は小刻みにポイントを移動しながらセットを狙う作戦にでた。小川も2本目のセットでボトムからバックハンドリップを決めながら、インサイドまでつないで5.5ポイントをマーク。残り3分で小川は1位を決める6ポイントをたたき出して、11.50ポイントで1位通過を果す。昨日のヒートを全て1位通過した林は波運に恵まれず3位に留まった。2位には河野、4位には児玉が続いた。
決勝ラウンドの選手紹介。ラウンド3ヒート4が終わりしばらくして、決勝へ進む選手の紹介がアナウンスされた。大野仙雅、林健太、原田正規、浦山哲也の4名だった。補足で説明するが、大野は30ポイント、林、原田、浦山は24ポイントを獲得していた。小川直久も24ポイントを獲得していたが、同点の場合は過去のヒートの最高得点の平均で順位を決定するルールがあり、TEAM波伝説の小川直久は惜しくも決勝ラウンドには進めなかった。 ■Final
決勝はまさにメークドラマだった。ヒートは30分で行われ残り30秒の大逆転にギャラリーの熱気も更にヒートアップしていった。ヒート序盤にセットが入りだすが、各選手は高ポイントを出せるマニューバーが出ないままに。最初に一歩リードしたのが浦山で、レフトへきれのあるリッピングを3発当てて6.4ポイントをメイク。浦山の左足にはテーピングされていて、痛々しく見える中でのマニューバーに驚かされた。 中盤に入り波数が極端に減ってしまい、各選手は波選びに苦労している光景がしばらく続いた。混戦が続く中で、林は手前の波に照準を合わせるが中々グッドセットが入らない。ここまで、大野はセットを捕まえるが高ポイントには至らず2位から3位になってしまった。余談だが、決勝で大野にとっては既に弟のマーがワイルドカードをゲットしている為、ここで敗退すれば3回連続1位通過も、何の意味もなくなる結果になってしまうことは誰でも分かることだった。 残り5分にセットが再び入り始めて浦山が逆転をして暫定1位にアナウンスが流れた後に、林もインサイドまでつないできた。残り30秒のアナウンスと同時に大野に幸運のセットが入って来た。ライトへスピードをつけたマニューバーでインサイドまで丁寧につないできて、逆転を確信したのか小さめながらガッツポーズをした。残り1分をきったところでの大混戦に場内がどよめき始めていた。何と、残り30秒で大野が3位から1位に大逆転を納めた。このアナウンスに本人は驚いていたが、プレス、ギャラリーも驚きを隠せない雰囲気だった。まさにメークドラマが残り30秒で起きて、大野にとっては兄弟でWCT 新島クイックシルバーコンテストへの出場切符をゲットする結果になった。2位にはクイックシルバーのライダーである林健太が夢のWCT出場チケットをゲットした。3位には浦山、4位に原田が続いた。
表彰式での彼らの笑顔は一番欲しかったものをゲットした喜びで満ち溢れていた。インタビューで大野仙雅は「世界のWCTサーファーを分らしてやる」と言い、林健太は「新島でも優勝する」と表彰台からメッセージを残した。結局、試合が終われば大野の強さが一際目だっており、若手の林健太の安定したマニューバーが他の選手より目だっていたように思えた。大野仙雅は何と4回のヒートを全て1位で通過すると言う偉業も成し遂げる結果も付けたしておこう。
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第1日目レポート
台風5号から変わった温帯低気圧が、関東の南東海上を抜けた影響で南ウネリが反応して頭サイズまで上がった。コンテストがスタートする8時のコンディションは風も北のオフショアとサイズも十分と最高なステージとなった。総勢16名の選手が本戦3ラウンドの総当り戦で戦い、トップ4名がファイナルラウンドに進み出場選手を2名に絞り込む。簡単に説明をすると、各ヒート1位には10ポイント、2位には7ポイント、3位には4ポイント、4位には1ポイントが与えられる。
■簡単にラウンド2の各ヒートをレポートしよう。
ラウンド2のヒート1には河野正和、浦山哲也、牛越峰統、田島鉄兵の4人の戦いとなった。ご存知のように4人全員が一宮エリアをホームグランドにするプロサーファー。前半からどの選手も平均で6点台の高得点をマークしているが、混戦状態が中盤まで続いていた。 後半に入り、田嶋鉄兵が形いいセットを掴みしっかりメークして1位に躍り出る。その後、河野正和もセットを掴むが、ラウンド1の時のようには思うようにスコアが伸びない。TEAM波伝説の牛越峰統にも期待がかかったが、波運に恵まれず4位に甘んじた。結果は田嶋鉄兵が逃げ切り一位、浦山哲也はラウンド1と同様に2位につけた。河野正和は前ラウンドで1位だったが今ヒートは3位に終わった。余談だが、田島鉄は前ヒートでは4位となっていたが、今ヒートは1位とコンペの難しさと面白さをギャラリーに伝えてくれた。 ラウンド2のヒート2は原田正規、小川直久、今村大介、北岡光太郎の4名。TEAM波伝説の小川直久の登場に地元鴨川のギャラリーも増え始めてきた。一旦、南西ベースの風で面が乱れるのではと心配されたが、途中から北西の風にかわり面はクリーンのままに。地元の小川直久は是が非でも1位をゲットしたいが、原田正規は前ヒートを一位で通過して調子が良さそうで、ラウンド2も調子良いまま終盤を迎えた。原田正規はレフトに目の覚めるようなバーティカルなリップを立て続けに決めて暫定一位に躍り出た。残り30秒を切るところにセットのライトブレイクが入って、小川が逆転のチャージを見せるが、無情にも速いブレイクで抜けるのが精一杯で、逆転に必要なスコアに届かず2位となった。3位には今村大介、4位には北岡光太郎。
ラウンド2ヒート3は林健太、田中樹、小野嘉夫、田中英義の4名。このヒートはダンパーやスモールウェーブになり、各選手も4点前後のスコアしか出せない。そんな中でも、林健太は一人6点台を出して安定した滑り出しをみせる。林は前ヒートでも1位通過をしており、途中ではエアーを決めてメイクする余裕も出ていた。後半も林の勢いは止まらず、バックハンドチューブもメイクして6.5ポイントをだす。このマニューバーにギャラリーも釘付けになっていた。小野嘉夫もバックハンドリップ3連発で決めるが、林の勢いは止められず2位につけた。3位には田中英義、4位には田中樹がつけた。
ラウンド2ヒート4は大野仙雅、脇田貴之、関谷利博、児玉洋介の4名。このヒートは潮が引き始めてきたために、速目でつながったブレイクが目立つようになってきた。前半は大野、関谷、脇田がコンスタントにセットをつかむが、他選手を引き離せるスコアを中々出せなかった。
中盤から大野と関谷の接戦となったが、残り5分で大野がスピードのあるバックハンドリップをメイクして7.25ポイントを出し関谷を引き離す。関谷が1位になる為に必要なスコアは6.86ポイントで、決して逆転不可能なスコアではなかった。関谷は逆転を賭けて最後のセットを掴み、スピードにのりインサイドまでしっかりとメイク。DJからのアナウンスは6.0ポイントで僅か0・85ポイント足らずに関谷は2位になり、脇田貴之は3位、児玉洋介は4位に。
さて、明日はラウンド3と決勝が開催される。今日目立っていたのは、ラウンド1、2共に1位通過した林健太だった。コンテストが行われる前のフリーセッションでもかなり切れていた。林をスポンサードするコンテストでの好成績に明日も期待がかかりそうだ。また、両ラウンドを1位通過した選手に大野仙雅、原田正規の3名が既に20ポイントを稼いだ。続いて14ポイントをゲットした選手は河野正和、浦山哲也、小川直久で、明日の挽回が大いに気になります。明日も引き続きコンテストが開催されるので、時間のある方は是非マルキに足を運んで下さい。Dog&Mame
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